2015年06月30日

さとなお:mique(荏原中延)

「フロリレージュ」、よいですねー。
移転前の店は一度だけ伺いました。ボクの中では「静」のイメージです。しかも周りの雑景が見えない「絵はがき的な静」。伊藤さんのを読むと、今度は「動」なんですね? それは楽しみ。

というか、レストランにしても人間にしても「自己模倣」が一番の成長の敵です。
あれだけ評判だった店の「型」をちゃんと壊して次に向かっているというだけで、スタッフたちの志が感じられます。さすがです。貯金して行ってみよ。

さて、今回ボクは「静」かつ「今年の2月にスタートしたばかり」というお店を紹介しようと思います。これから「動」に向かうポテンシャルを秘めた小さな店です。

荏原中延の「mique(ミケ)」
建具屋さんに嫁いだアートデザイナーが料理人に転じて「ヴィーガン(Vegan)料理」を作ってくれます。

Veganとは、ググればわかりますが、完全菜食とも言われるもので、乳製品なども含む一切の動物性の食品を避けて、可能な限り自然農法や有機農法で作られた食材を使った料理。

と、聞くと、ちょっと「肩凝りそう」とか「宗教的?」とか思いがちだけどさにあらず。
店主の瀬戸さんは、元々超忙しい広告業界にいたせいもあり「食事のときくらい、本当に健康にいいものをゆっくり食べてホッとして欲しい」という願いから、敢えてこの料理を選んだそうです。

だから、ワインもたっぷり飲めるし、全然堅苦しくない。というか、あまり菜食を感じさせないですね。モダンな創作和食という趣き。へー、ほー、と喜んでいるうちに心も身体も満たされます。

ちなみに、この6月7月の献立をご紹介すると(お決まりで3900円税別のみ)、「一ノ皿:作りたて胡麻豆腐&今日の野菜の昆布〆」「二ノ皿:三"種"のサラダ ミントの香り 蕎麦の実・ハト麦・枝豆」「三ノ皿:豆腐と季節野菜の揚げ浸し」「四ノ皿:トマトの炊き込みご飯&冷たい味噌汁」「おしまいの皿:無花果のアイスクリーム&ハーブティ」。

「これだけ〜?」と思う男性も多いかもだけど、実際にゆっくり食べ進めるとちょうどいい腹具合になります。

アートデザイナーだった彼女が手作りで作った空間はとても親密。
中延の昭和な路地にあることも相まって(この周辺の雰囲気サイコー)、なんだか懐かしく、優しい気持ちになれます。

彼女ひとりですべてをまかなうので、5人しか入れない予約制だけど、電話して是非行ってみて欲しいと思います。

posted by さとなお at 16:35| 和食(小料理・割烹・郷土料理) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年05月31日

いとう;フロリレージュ(外苑前)

そういえば先日、四ツ谷の「ミタニ」の話になり、みんなであーでもない、こーでもないとか話していて、どうも内容がかみ合わないんですね。
挙句の果てに「予約取れないじゃないですか」と誰かがいい、「え、そんなに予約取れなかったっけ」と別のメンツが応える。そう、四ツ谷には鮨とフレンチ、二軒の「ミタニ」があるんですね。ご留意のほど(笑。

ではぼくも、フレンチ繋がりで「フロリレージュ」。
多くの方はご存知かと思いますが、「フロリレージュ」は移転しました。そして、移転してこんなに変わるか、というぐらい変わりました。
以前の「フロリレージュ」は、店のロケーション、エントランスの驚き、料理のホットさ複雑さ濃厚さ等々、間違いなく東京でもっともエッチな店(もちろんすばらしいという意味で)。店を辞した後、下る階段途中でチューしたくならなけれは大人じゃないよ(笑、というぐらい、心底フランス料理というよりフランスのエスプリを感じさせる唯一無比のレストランでした。

そんな店がなくなってしまう、というのもいささか残念でしたが、新生「フロリレージュ」、今度はフルオープンキッチンを新たな舞台として、彼らの動きに眼を奪われ言葉を失ってしまうぐらいの劇場型。この大胆な変革への驚きと、川手シェフの特徴やスペシャリテと言われてきた数々をあっさりと捨て去る潔さ。
フランス以外のフランス料理店を模範とした、というだけあって「NOMA」やシンガポールの「アンドレ」など、今、最先端を走ってる料理店のエッセンスが川手シェフ流に昇華されてぎっしりと詰まっています。

新生「フロリレージュ」の内容については書きません。予め聞いてしまうと楽しみも半減するかなと思うからです。料理の写真はおろか、メニューまで写真に撮って載せている人もいるけど、映画を観に行く人を前にそのストーリーを教えているのと同じ行為。あれはやめた方がいいなあ。

ぼくは、フランス料理店において、料理に手を付けることなくずっとジージー写真を撮っている人、ワインを一滴も飲まない人、その二つはご遠慮いただきたいと願ってきました。きっと川手シェフも同じ気持ちだったんでしょう。というのも以前の「フロリレージュ」では、ここはグラビアアイドルの撮影会場かい?というぐらいのカメラカメラ。そして、酒はほとんど売れることなくソムリエは廃業状態だったかと。

ところが、新生「フロリレージュ」は、このご遠慮いただきたい客がほとんど目立たない(視界に入ってこない)よう、座席のレイアウトやライティングが工夫されているのです。さらにそれらをカバーするスタッフの動きもまた、暗部を隠すことに一役かっています。感服しました。

食事をする自分たち、そして、川手シェフをトップとした目の前で展開されるドラマのような調理シーン。最後に、出来上がった料理を料理人自ら客前まで運ぶ導線の鮮やかさと彼らの情熱的な説明。新生「フロリレージュ」にいると、心無い客から発せられる雑念や自己顕示欲がまったく視野に入らず、純粋に食事を楽しめるんですね。幸せをたくさんもらいました。

食事をしない客、ワインを飲まない客・・・。店側もさまざまな来客を想定しつつ、店全体の士気が下がらないよう雰囲気が壊れないよう様々に工夫する。アイデアは料理にだけではない、ということを新生「フロリレージュ」は感じさせてくれました。

なお、フロリレージュという、フラワーを想起させるようなラブリーな店名にした結果、この店が本当にやりたい意図も、なかなか伝わりにくいのかなあと思ったりもします。ところがフロリレージュとは、フランスの高級コニャック(お酒)の名前なのです。
posted by 伊藤章良 at 09:38| フレンチ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年04月30日

さとなお:レスプリ・ミタニ ア ゲタリ(四谷)

伊藤さん、一ヶ月さぼってしまいました。
すいません。

最近、仕事の状況がいろいろ変化し、余裕がなくなってあまり食べに行けてないこともあり、「ネタがないなぁ」というの半分、そして新刊の執筆にかかりきりで余裕がホントになかったのが半分でした。すいません。

さて、暖かくもなったし、心機一転、また食べ始めようと思いますw

で、今回は四谷の「レスプリ・ミタニ ア ゲタリ」を取り上げます。
難しい店名ですよね。「ア ゲタリ」。スペルは「L'esprit MITANI a GUÉTHARY」です。なぜこの店名にしたのか、聞いた気もするけど忘れてしまいました。ゲタリーはコート・バスクの中心地なので、なにかそこにまつわる由来があったかもしれません(覚えとけよ)。

恵比寿時代の「レスプリ・ド・ミタニ」はわりと通ったのだけど、六本木ヒルズ時代はちょっと高価になったのもあってあまり行かず、「あーでも三谷シェフの料理、食べたいなぁ」とずっと思っていたんですね。そして友人に誘われてようやく四谷の新店に行けました。

以前「カシュカシュ」があったところ。
全体的に渋くてカジュアルな内装で、古いダイナーといった趣き。

で、一番わくわくしたのは、ワゴンでしょうかね。
その日食べられる肉・肉・肉のオンパレードのワゴンがどどんと出てきて、三谷シェフ自ら肉の状態とかを説明しつつ相談に乗ってくれます。この時点でテンション上がる上がる。

どの塊をどう焼くか、シェフといっしょにわいわい考える至福の時間。そういう意味では、食いしん坊の男性のグループで行くのが一番楽しいかもしれない。肉を食らうワクワクが増強される気がします。

もちろん肉以外の一品もおいしいのだけど、やっぱりこの店は肉かなぁ。

四谷といえば、「北島亭」が健在で、肉の塊といえばやはり「北島亭」に行きたくなるのだけど、よりカジュアルで気楽に一品を食べられる的な雰囲気があるので、今後はこの「ア ゲタリ」も候補に入れたいと思います。

posted by さとなお at 23:40| フレンチ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年02月27日

いとう:Nomka(赤羽)

さとなおさん、拙著に対する身にあまる評価、ありがとうございます。
ブログでの書評、楽しみにしています(笑。

前回のさとなおさんの紹介店「Veggiecups」は、すごく魅力的かつ神秘的で、なによりカラダによさそう。飲食の業態も個性化してきましたよね。かなり興味深いです。少人数で集まる機会にぜひとも覚えておきたいお店です。

さて、ぼくも、中国料理店ながら油が軽くヘルシーで、野菜も豊富なお店を紹介します。
またまた拙著を持ち出して恐縮なんですが、東京百年レストランI、東京百年レストランIIとシリーズを重ねていくなか、紹介したうち2店舗のみ休業をしている店がありました。一店は「ル・ベルクレイ」。現在、アメリカでの開業を目指して準備中です。もう一店は「艇家」。日暮里からも鶯谷からも少々遠方の不便な場所にあり静かに営業をされていたのですが、急にブレイクしてとんでもない人気店となりました。決して店主はそれを望んでいなかったかと思うし、様々に心労もあったのでしょう。「艇家」は、しばし休業に入っていました。

そしてついに、またまたひっそりと、今度は赤羽にて、百年目指して(笑、再スタートされました。
「Nomka」といいます。Nomi(飲み) - teika(艇家) をギュっと縮めて「Nomka」だそうで、真面目一徹なご夫妻からは少し想像がつかない、ユーモアあふれる店名です。
今度の店は、ビルの地下のいわゆる飲食店街。課題だった駅からは近いものの、ひっそり感は以前にも増してかな。

店内はカウンターのみ8席ほどでしょうか。入ってすぐ左にワインセラーがありますし、中華の雰囲気はあまり感じませんが、にこやかでいつも腰の低いご夫妻と対面して、「艇家」の片鱗が蘇ってきました。

メニューには、小さく「写真を撮らないでください」とあったのでメニュー名は記しませんが、冷たいおつまみと温かいおつまみとに分かれていて、小さな皿からお腹を満たす麺類まで、キチンと揃っています。どれを選ぼうかと考えるまでもなく「メニューは、全部いただきます」とお願いしたところ、小気味いいコース仕立てな感じで、テンポよく登場。

どの料理も、食材の組合せや盛り付けに驚きがあり、口にするとほんのり優しくて笑みが止まらない。と、そんな連続。それこそ一巡ののち、何点かは改めて追加で(笑。

ワインと紹興酒も、「艇家」の当時は勉強中と言っておられたマダムのセンスと個性が映えるラインナップ。リストの見せ方も相変わらず秀逸です。赤白ワイン、紹興酒とどちらも飲みましたが、料理に合わせて飲み分けるのも面白いと思います。どちらかというと、「Nomka」ではワインが優勢でしょうか。

ぼくが訪れた日は、拙著「東京百年レストラン」で「艇家」を知って通い始め、
新規オープンを心待ちにしていたという方にも出会いました。ぼく自身も本当にうれしかった。
末永く、騒がずゆっくり通いたい店だと思います。
posted by 伊藤章良 at 17:41| 中国料理 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年01月31日

さとなお:Veggiecups(麹町)

伊藤さん、新刊「幸せになれる43の料理店」、本当にすばらしく、ブログに書こう書こうと思っているのですが、どう書こうか迷って手が着けられていません。

ホント、すばらしいですね。
いままでの集大成かつ人生観を注ぎ込んで書かれているのがギンギン伝わってきます。ちゃんと向き合える時間を作って感想書きますね。でも、ここまですごいと逆に書きにくい(友人だから言っているのではなく、本当に感心しています)

さて、今日は「Veggiecups」というレストランをご紹介。
カタカナだと「ベジーカップス」でしょうか。いわゆるオーガニック食材・無農薬・減農薬の野菜を出すレストランで、そういう店ってちょっとストイックすぎて楽しめないところがあるんだけど、この店は違いました。

ここ、昼は弁当(基本、菜食系ですがノンベジもある)を売っているのですが、11時から24時まで土日祝日問わず、完全予約制で飲み放題のパーティをやってくれるんです。

で、知り合いが予約してくれて、夜に伺いました。

食事はコースで4320円。
これがねえ、至福のときでした。なにしろ野菜がうまい。野菜だけ食べていてもまったく飽きが来ない。すばらしかったですね。
旬野菜のサラダから、マリネ、グラタンと続いて、鶏モモのローストからパエリアまで。量が多くてお持ち帰りしたほどです。なんかこの手の料理店って小鳥さんに出すような量しか出ないところが多い印象なのだけど、このボクが食べ残しましたからねえ。。。

しかもオーガニックなワイン(なかなか良い品揃え)や自家製のサングリア(すばらしい!)、キリンハートランドなど飲み放題でこの値段なのです。

とても寒い日だったので、ボクはメニューになかったホットワインをお願いしたのですが、自家製サングリアに赤ワインを足して温めてくれ、実に美味でした。そういう対応もニコニコ喜んでしてくれます。

店長のクニイさんは勉強熱心で、オーガニックな視点とビジネスの視点を両方持っていて、ボクは逆に安心しました。オーガニックな視点ばかりが前にでると、なんかNPO的な理想主義に陥りがちだけど(自戒をこめて)、そういうのがない。ちゃんとビジネス考えている。そこも好みでした。

店内の雰囲気もよく、長時間くつろげました。
着席だと18名、立食で28名まで可能だそうですが、8名くらいで貸し切りして楽しむのが一番いいかもしれません。

いやー、胃腸にも肝臓にもお財布にも優しい店だったなぁ。また行こう。

posted by さとなお at 19:55| 無国籍料理・その他 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年12月24日

いとう:酒菜や まつ(阿佐ヶ谷)

さとなおさんのお手元にはすでにあるかなとも思いますが、少しここで紹介を。
東京百年レストランというタイトルで、百年後にも存在していてほしいとぼくが思う店、という縛りだけで選んで紹介しているシリーズの第三弾が出来上がりました。「幸せになれる43の料理店 ―東京百年レストランIII 」です。

第三弾では、以前にもまして、それぞれのレストランから感じる「継承」をテーマに据えて書きこんでいます。ぜひご一読いただければ幸いです。
http://www.amazon.co.jp/%E5%B9%B8%E3%81%9B%E3%81%AB%E3%81%AA%E3%82%8C%E3%82%8B43%E3%81%AE%E6%96%99%E7%90%86%E5%BA%97-%E2%80%95%E6%9D%B1%E4%BA%AC%E7%99%BE%E5%B9%B4%E3%83%AC%E3%82%B9%E3%83%88%E3%83%A9%E3%83%B3III-%E4%BC%8A%E8%97%A4-%E7%AB%A0%E8%89%AF/dp/toc/4844376675

さて、今までの流れで中国料理にもっていきたいと思ったんですが、年内に紹介しておきたいなあと思う居酒屋がありますので、そちらを。
阿佐ヶ谷の「酒菜や まつ」です。

この店の主は以前、最近さとなおさんもときどき来られている新宿御苑前にあった「あゆたて」という寿司割烹のような店におられました。新宿御苑前というと、あまりマニアックな店に仕立てても集客に苦労するのか、「あゆたて」は創作和食みたいな飛びつきやすい冠をつけてたんですが、何度か地元のメンバーに連れられて行った際、もっとストレートに「魚」で勝負すればいいのにと思うほど、良質で廉価で高い技にも支えられた「魚」を提供する店だったんです。

「あゆたて」という店はもうないのですが、その方が阿佐ヶ谷に居酒屋を出されたという風のうわさ(笑)を聞いていて、ずっと訪問の機会を狙っていたというわけです。
場所は、阿佐ヶ谷駅からMcDonaldの横を進んだ飲み屋街。いい立地です。
店内は入ってすぐにカウンターとボックス、奥にテーブル席が三卓ほどあります。テーブル席からは厨房が見えないので、混んでくるとこの場所はほっとかれるかなとも感じるけど、じっくり話をしたいときなどは最適でなかなか利便性の高いレイアウトだと思います。

それにしても料理はうまい。寿司をやめて本当に正解だったと感じます。自慢の刺身は大振りの切り口で清酒に合うねっとり感も充実。牛肉を使った肉豆腐のダシ加減には、思わず「これだよ」と叫びました。今の時期なら復興した広田湾のカキをフライをはじめ、カニグラタンコロッケやハムカツなど、揚げもそろってます。
清酒も十分なラインナップで、地方のバランスもちょうどいい感じ。何より、廉価だし価格別のメニューがとても良心的なんです。

そして〆にはラーメンもぜひ。このラーメンは魚介メインのWスープをうたっていますが、市井のラーメン店の多くは腐った魚の匂いがするのに対し、これぞ魚介から滲み出る淡い磯の香りが鼻腔に充満。ぜひラーメンフリークにも一度召し上がってほしいです。

なお、拙著「東京百年レストランシリーズ」で紹介している居酒屋は、ほとんど禁煙の店ばかりだという指摘が愛煙家から多数寄せられましたが(汗、「まつ」も禁煙。やはり秀逸の料理や香り高い清酒を提供する店には、タバコの煙は不要ですね。

posted by 伊藤章良 at 15:45| 居酒屋 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年11月30日

さとなお:上海四川料理 廣安(広尾)

伊藤さん、こんにちは。
最近あまりリアルで会えてないですね。来年はもうちょい会いましょうw

伊藤さんが前に紹介してくれた「八幡浜ちゃんぽん 莢」、あれから何度か行っています。滋味溢れる味で好きかも。いい店のご紹介ありがとうでした。

では中国料理つながりで。
最近友人に連れて行ってもらった「上海四川料理 廣安」(広尾)を書いてみます。

いま広尾って中国料理激戦区になりつつあるんだけど、そんな中ではわりと普通な佇まいのこの店、友人のお気に入りということで一度行き、その後もう一度行きました。コストパフォーマンスがなかなかよく、満足度高いんです。4000円のコースを頼んで、飲み放題1800円をつけると5800円。これがなかなか満足できる量と味。

最初は「上海四川料理ってなんだ?」と不安になるんだけど、メニューを見てみると、四川料理を中心にフカヒレなどの上海料理が混ざるという感じのようですね。まぁイイトコドリと好意的に解釈すればいいと思うし、このシェフ、どちらも隙なく上手に作ります。

料理的には圧倒的に四川系の印象が強いかな。辛い料理がとっても印象的。

四川唐辛子の山椒炒めと四川麻婆豆腐は、まぁ辛さメインなのでそんなに他店と差が付かないところがあるけど、濃厚な担々麺はさすがな味。

そして、黒酢酢豚がいい。
黒酢酢豚って最近どこの店でも出すようになったけど(昔は「桃の木」くらいしかなくなかった?)、ここの黒酢酢豚の味付け、甘みが強いんだけど、辛いものの後に食べるせいかそれが心地よいんですね。そういえば名物の特製大シュウマイもちょっと甘めに味付けてあったな。そういうバランスがちゃんと考えられている感じ。

他に鉄鍋餃子、酸辣湯なんかも良かったです。

敢えて苦言を言うと、お店全体になんとなく雑然とした感じがあるんですね。
中国料理はどうしても油汚れなんかがついてしまうとは思うのだけど、料理の盛りつけがわりとおしゃれだし、味も値段も満足なので、あと少しを望んでしまうかも。

これからの寒い季節、辛いもん食べてカラダを温めたいときに覚えておくといい店だと思いましたです。

posted by さとなお at 19:48| 中国料理 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年10月31日

いとう:蔡菜食堂(中野)

さとなおさん、こんにちは。

先日、横浜にぎわい座で落語を鑑賞した後、さとなおさんが紹介していた「第一亭」に行こうともくろんでいたのですが、その日はちょうど日本列島に台風直撃。刻々と関東圏に近づいてくる状況ではオチオチ横浜で食事もしていられず、早々に都内に戻ってしまいました。とても残念。

で、重ねて中国料理繋がりで行きます。今度は中野。実はこの日もなかの芸能小劇場にて落語鑑賞の後、駅の反対側(中野サンプラザとは反対側)の飲み屋街に向かいました。

その店は「蔡菜食堂」といいます。共に落語鑑賞をした友人お墨付きの店で、彼女に案内してもらいながらの移動。JR中野駅からそんなに遠くないエリア。確かこの界隈のもつ焼き系には何度か行ったこともありました。道中は賑やかに飲食店が並ぶのですが、途中で左折して奥に進むと、一回程度の訪問ではなかなかたどり着けなさそうな裏道に、ひっそりと「上海料理」の看板が見えてきます。

中国料理店としては、スペースは小さい部類でしょうか。しかもこれぐらいのスペースだと必ずカウンターを設けている印象があるものの、ダイニングはテーブル席オンリー。あまり中国中国していません。

料理もそれに呼応すべく、シンプルかつフレッシュな印象。野菜の選び方や油の扱いも冴えていて、いくらでも食べられそうなタイプの重くない料理。その辺が上海由来の主張なのかもしれませんが、ここは日本。ちゃんと餃子もあり、その名も青菜の水餃子。青菜のシャキシャキ感が「蔡菜食堂」の個性を出していて、そんな家庭的なヘルシーさ加減が、〇〇飯店とか〇〇軒ではなく、食堂たる所以かもしれません。

店主は蔡さんという中国の方ではあるのですが、なんと高名な焼鳥店「バードランド」に勤めていた経験があるとか。そのときにレシピを教わったというレバーパテもメニューに載っていたりするんですね。
ナンプラーとアンチョビの焼きそばも、アンチョビの塩が強烈で中国以外のテイストを感じました。
中国の家庭料理だけではなく、そんなプロフェッショナルな膨らみもウレシイ、とっておきの場所です。
posted by 伊藤章良 at 15:01| 中国料理 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年09月30日

さとなお:第一亭(横浜)

伊藤さん、すばらしい店の紹介、ありがとうございます。
四谷四丁目のあそこかー!
去年から四谷三丁目に週一回通っていて、最近この店をみつけ、なんだか気になっていました。そうかー。楽しみだなぁ。

では、麺つながりで、ふたたび野毛を書いてみます。横浜は野毛の中華料理店「第一亭」です。

ここ、地元では有名店。
普通の街場の中華料理店なのだけど、ここの餃子はクレイジーケンバンドのギタリスト小野瀬雅生さんの「生涯最多メシ」(自分の人生で一番食べているメニュー)だったりするし、あの「孤独のグルメ」のロケも行われていたりするし(それ以来激混み)、なにかと話題が多い店なのです。見た目はホント普通な店なんですけどね。

で、ここの裏メニューなのに誰でも知ってる有名料理が「パタン」です。
太めの冷たい麺にたっっっぷりニンニクが入った醤油ダレがかけてある不思議な麺料理で、見た目がシンプルすぎて「ファ?」って感じなんだけど(お皿に麺の塊、その上に薬味のネギのみ)、食べたらニンニクが効きすぎているのが逆に魅力になっていて、なんだか止まらない。特に〆にすると美味すぎる!

これ、もともとは賄いだったようで、いまでもメニューに載ってません。でもみんな頼みますw
中華包丁でパタンと倒してニンニクをつぶすから「パタン」という由来らしい。

ただ、この「パタンの〆」に辿り着くのが大変なくらい、メニューがたくさんあってどれもこれも美味しそうなのがこの店。

シンプルな餃子も、チート炒めも(チートとは豚の胃袋とのこと)、ホルモン炒めも、うまいです。

まぁでも、パタンはさすがにニンニク効きすぎていて、翌日にプレゼンなどがある方にはお勧めできないかもしれません。

野毛方面に行かれたら、翌日の予定表を確認しつつ、どうぞ。

posted by さとなお at 10:22| 中国料理 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年08月31日

いとう:八幡浜ちゃんぽん 莢(四谷三丁目)

野毛、といえは、最近「にぎわい座」という落語の小屋に行きます。
そして、あの界隈で一杯飲んで帰るという流れ。実にいろいろな店がありますよね。どちらかというと、庶民派の居酒屋ばかりが目につくので、さとなおさんが紹介した「太田なわのれん」は知りませんでした。確かに昔ながらの歴史ありそうな店も点在しています。
と、そんな感じで野毛の店について続けようかなと思ったのですが、まだまだここで取り上げるほどぼくは詳しくはないので、地方の味の東京店、といいますか、最近なかなかいいなあと感じたちゃんぽんの店にしたいと思います。

佐藤さんは長崎に造詣が深くて、長崎の店もいくつか紹介されていますが、長崎ちゃんぽんではなく、愛媛県八幡浜市の八幡浜ちゃんぽん。
愛媛県の八幡浜という小さなエリアに50軒ものちゃんぽんを出す店が集まっているそうで、その密集度たるや相当なもの。もちろんぼくは八幡浜ちゃんぽんの実態も味も知りませんでしたが、ふと見つけて入った店で、初めておいたちや存在その味を知りました。近頃の麺といえは、濃くて塩辛くて、極端な香り(中には魚の腐ったような匂いのする行列店もあり)、特定の好みの店以外は敬遠気味。かつ、その現状を憂いていたんですが、四谷四丁目交差点に最近できた「八幡浜ちゃんぽん 莢」にてローカルちゃんぽんを味わい、ああ、この味なら食べ続けることかできると、ホッと安心したのです。

長崎ちゃんぽんのスープは、ペースがとんこつで白濁しています。誤解のないよう書きますが、長崎ちゃんぽんのスープ自体は昨今のラーメン行列店のように塩辛くもクサくもなくおいしくいただいてます。ただ、八幡浜ちゃんぽんは長崎以上にスッキリで透明。これだけでも好みなんだけど、毎回大量の野菜を丁寧に炒めそれにスープを絡めて仕上げるので、野菜の旨味・甘味が透明なスープと混ざり合い、よりいっそうのふくらみを醸し出しています。

麺は、長崎と違い腰のないやわらかいものですが、麺自体も地元から取り寄せているそう。実は、この店の近くで鉄板焼店を営む店主が八幡浜出身とのことで、満を持して地元のローカルちゃんぽんの店を出しました。

店舗は、天井が高くとてもスタイリッシュ。一見するとバーのようで、およそ麺の店とは思いにくく、美人の女性スタッフもいて少しどぎまぎしますが(笑)、野菜も大量に取れるので女性にもオススメです。なにより店主の故郷の味を伝えたいという想いにはおおいに拍手です。
posted by 伊藤章良 at 22:24| ラーメン・餃子 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする