>では、ボクも神楽坂。割烹の「弥生」をご紹介。
神楽坂ってやはり「割烹」というイメージがしますね。
特に小説家に愛される店は、さとなおさんが言われるとおり、わがままな要求を様々にこなしてこられた歴史があるんでしょう。さとなおさんは、最近そういった店にもちょくちょく行かれているようですが、ぼくはなかなかその域は遠いなあ・・・。
>なんかこういう店で完成度の高いその手の料理を食べるって
>楽しくない?
そうです、そうです。意外と大阪ではそういった店も様々に経験してきたんですが、東京では余裕がないかもなあ。その店のスペシャリテを食べたい、という欲求が強いからかもしれません。
ということで、ぼくは、東京で神楽坂に似た風情も持っている四谷三丁目、というか荒木町から、同じく日本料理の「鈴なり」です。
ぼくはこの荒木町界隈が大好きで時々ひとりでふらつくんですが、交通至便な場所ながらみんなで食事をするにはなんとなく選択肢に入れにくいところがあります(いい食事処にいいバーもあるのに)。そんなこともあってか、最近は夜歩いていても人通りが少なくて寂しい限り。
ただ、荒木町の大人の雰囲気を好む若い料理人が逆にココに集まりつつあるウレシイ傾向も感じていて、「鈴なり」もそんな一店。
いわゆる杉大門通りを入って右に折れ、やくざ映画のロケセットのような細道に入る。「こくている」やさとなおさんも以前書いておられた「羅無櫓」を見ながらもう少し進むと、真新しい和風の壁が見えてきます。
ただ、ココまでの完璧なアプローチを経て店内に入ると、少しガッカリ。ホームページの写真で見るイメージよりかなり雑然としており、テーブル席のコンパ風男女を含んでカウンターもずらっと女性ばかり。デートなどで気合を入れて行くと肩透かしになる可能性は大かな。
そのカウンター席は、幅が狭く様々なモノが鎮座し、椅子が高く(背もたれがなく)少々落ち着かない。と、それも分かるのは、「鈴なり」のコースは4500円からというグッドバリュー。それを一流の日本料理店で修業をした料理人が、八寸やお造りなど鮮やかかつ豪華な盛付けで提供します(カウンターが狭すぎて、その盛付けが今ひとつ生きないんですが 笑)。
コースの流れもきちんと練られてブレがなく、もっと落ち着いた内装のゆったりした店で提供されたら10,000円近い請求をされても納得できそうなというと(言いすぎかな)。カウンターの幅が狭い分板場との距離も短く、料理人の息吹が伝わるライブ感もいいし、照れながらも丁寧に客と応対する板長のキャラもすばらしい。
ただ、安価なだけに客層の乱れは否めなく(多くのフリーペーパー系にも出ているようで)、そのバランスが今後の課題かなあ。最初から大きく構えた割烹にしなかったというのも店主の意図でしょうから、今後の成長や展開も楽しみです。
2008年04月29日
いとう:鈴なり(四谷三丁目)
posted by 伊藤章良 at 22:27| 和食(小料理・割烹・郷土料理)