2008年04月17日

いとう:ちょうちん(神楽坂)

「ラリアンス」。ここは昔、パラパラの殿堂とかいわれたディスコ「ツインスター」があった場所ですよね。ディスコは構造的に奥行きがあって天井が高いので、レストランにリニューアルしてもゴージャスな感じは演出できそう。

また、結婚式対応が目的ながら、料理にもちゃんと焦点を当てているところもウレシイですね。結婚式の料理に接することで、たいていの日本人がフランス料理嫌いになる、とはよく言われていることですから。

では、ぼくは神楽坂つながりで、一転しておでんの店「ちょうちん」です。そうそう「ちょうちん」への訪問時も「ラリアンス」の前を通りましたが(笑)、ここは飯田橋から毘沙門天へと上がるメインストリート神楽坂ではなく、並行に走っている軽子坂沿い。神楽坂界隈も飲食店が本当に多い中、この坂にも秀逸な店が軒を連ねていることは、よく知られています。

「ちょうちん」と書かれた大きな提灯に迎えられて入店。後ろに人が通れないぐらいの狭いカウンター席と、その奥にテーブル・小上がり。お一人様からカップル、グループまで対応できる構成ながら、その実体は相席させまくりの玉石混交状態。しかも、カウンターが空くと相席者を移動させようとする(おそらくこの店の接客ポリシーかと思います)ので、せまい空間で人が入れ替わったり注文に齟齬が生じたりと、まさに混沌としてゆっくり酔えない(笑)。

でも、ほとんどのお客さんはそれを意に介すことなく各々のペースで楽しんでおり、お店のスタッフも真面目で一生懸命な対応ぶりなので不思議と居心地がいいんです。

メニューは日替わりのようで女性スタッフから逐次説明を受けますが、それがイマイチよく分からない。しかも肝心なことを聞くと、答えられなかったりします。また「新しく来られたお客様と相席よろしいでしょうか」とお願いをされたので、「タバコを吸わない方ならイイです」と答えたら、ものすごい悲しそうな顔をして「少々お待ちください・・・」とつぶやいたまましばらく戻らず。で、結局ぼくたちがカウンターに移ることになりました。

カウンターの奥では、いかにも和食板前風男前の店主が大声を出しながら孤軍奮闘。料理も酒も接客も、店主ご自身は十分に分かっているのに、なかなかそれが店内全域に行き届かず申し訳ありません、との気持ちが表情からにじみ出ます。

季節の春野菜を様々な形で料理して盛合わせの前菜にしたり、刺身も生だけではなくいろいろと仕事がしてあったりと、良質廉価なメニューには顔もほころび酒も進みます。でも、頼んだお酒がなかなか登場せず、お猪口が空になる時間が長かったのはつらかったなあ。
肝心のおでんですが、かなり強めのコブダシで味付けもしっかり。
ここに一番東京の居酒屋らしさを感じました。

個人的には、もう少し客席数を減らして、料理やお酒が注文どおりキチンと回るように工夫されたらもっと行きやすいとは思うけど、ぐちゃぐちゃな中に自分の居場所を見つけ安価に飲み食いする今の環境もまた魅力なのかもしれません。
posted by 伊藤章良 at 11:46| 和食(鍋・おでんなど) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする