2008年02月12日

さとなお:祇園さヽ木(京都)

じゃ、ボクは土鍋ご飯つながり、そして京料理つながりで、「祇園さヽ木」(京都)を。

予約が取れない店としては京都随一ですね。有名店です。16席あるそのカウンターは、いまやプラチナ・チケット化しています。

祇園町北側のわかりにくい場所にあった小さな店から建仁寺近くの一軒家に移ったようですが、わざわざ移る価値がある立地だと思いました。
訪問した当日は月夜だったんですが、明かりの少ない八坂通りの坂上に五重塔(八坂の塔)が見え、その上に月がかかるという幻想的な景色でした。いまは幕末か、と思えるようなその雰囲気に、入店する前からすでに夢見心地気分でしたね。まぁ祇園ですし、和食料理人が一度は夢に見るような立地でしょう。

中に入ると丁寧な出迎えを受け、奥に進んでカウンター席に到着します。
カウンター席は意外とモダン。カウンター内中央にドンッとピザ釜が置かれてます(ピザ釜を和食に応用して使っているようです)。奥に個室もありますが、この店の楽しさはカウンターでこそなので、是非ともカウンターへ。

18時30分に16席すべてが埋まるまでコースは始まりません。客が全員が揃っていっせいに作り始める方式。
これは厨房の効率もあるとは思いますが、実は「一番おいしい状態で饗する工夫」でもありますね。自分のペースで食べたい人もいるでしょうが、ここでは佐々木さんのペースに乗っかって食べていく方が楽しいし、おいしいと思われます。

訪問当日はラッキーにも佐々木さんの目の前の席でした。
料理が創られていく過程がすべて目の当たりに見られて楽しいです。そのうえ、彼と話したりジョークの連発に笑ったりするのもこの店の味のうちなので、一等席と言えましょう。とはいえ隅の方の席が差別されていることはありません。佐々木さん、隅から隅まで行ったり来たりして気を遣っているので大丈夫。

和を基調としつつ、うまいもんならどんな料理でもして出す、みたいな自由闊達さがここの料理の魅力ですね。ピザ釜もそういう姿勢から導入されたもの(あまり使ってないようだけど)。また、高い素材を惜しげもなく出すし(当日はキロ16万円する丹波の松茸だった)、さりげなく使われた器も超高級品(数百万する塗り椀とか)。高いだけでなく、センスも良いです。

料理は、シラザ海老とホタテの上海蟹内子ソース、小カブの銀杏ソース、戻り鰹の握り、笹鰈の焼き物あたりが印象に残ってます。あ、それと、丹波松茸とぐじのホイル焼きも。ホイルを開けた途端、メガネが松茸香の蒸気で曇る。あぁ松茸メガネ。思わずメガネをとって曇った部分を嗅いでしまうような鮮烈な香り。

〆はサンマご飯と栗ご飯。そう、土鍋の炊き込みご飯です。
これは季節ごとに炊き込む素材が変わってくるそうで、それを楽しみに通う人も多いと聞きます。名物なんですね。サンマご飯、最高でした。

洗練された伝統の和割烹とは言えないかもしれないけど、「確実にうまいもんを、見事にうまそうに出す」という点で実に優れた店です。饒舌な佐々木さんの料理の出し方がうまさを倍増させてくれます。

京都の割烹って意外と真面目すぎる店が多いんだけど、このくらいあっけらかんとうまそうに演出してくれるのは実に楽しいし、再訪したくなりますね。

割烹というより、佐々木劇場。
あまり小難しく考えず、素直にそれを楽しみたい店です。


posted by さとなお at 17:34| 和食(小料理・割烹・郷土料理) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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