2016年04月30日

さとなお:ふーみん(表参道)

ティーペアリングって面白いですね。
ブレンドしたり抽出方法・温度・時間を変えたりするのって、ありそうでなかったし、それをフレンチに合わせる&ワイングラスで出すなんてことも、まったく発想しませんでした。なるほどー。しかもきっとここに書かなかった驚きも多いのでしょう。近ければすぐにでも行くんだけどな・・・すばらしい店のご紹介、ありがとうございます。

では、広い意味でのペアリングつながりで。
今回は表参道は骨董通りの「ふーみん」を書いてみようと思います。

表参道や骨董通り近辺の方で知らない人はいないくらい有名な中華風家庭料理のお店ですね。ボクは通い始めて10年ほどでしょうか。30年以上も通っている人が多い店なのでまだまだヒヨッコです。

店名は、オーナーシェフの斎風瑞(さい・ふうみ)さんの名前から取られています。
台湾出身の彼女、もうかなりのご高齢のはずですが、毎日キッチンのど真ん中に立って背中を丸めてせっせとフライパンを振っています。この姿を見るのが好きなので、ボクは、開いていれば、カウンターの一番左端に座って、食べている間ずっとキッチンを眺めています。

夜ももちろんいいのだけど、ここはランチが特にいいですね。
16時までやっているので遅いランチにも便利ですが、とにかく美味い。美味いので混んでいて、15時すぎでも行列なことがたまにあるほど。12時〜13時のラッシュ時は推して知るべしです。

人気の定番メニューはいくつかあって、「豚肉の梅干煮定食」(超定番)、「納豆ごはん」(納豆チャーハンなのですが、これが癖になる味)、「中華丼」(盛り沢山でとてもうまい)、「五目うまにそば」(具だくさんで濃厚)などをよく食べます。あとは「日替わり」「おこわ」「ふーみんそば」「ワンタンメン」かな。毎回とても迷います。美味いので。

中でひとつ、と言われたら、中華丼が好きですね。
ふーみん超初心者には勧めません。他に特徴ある美味しい料理が多いから。でも、慣れてくると勧めます。なんか満足度が異様です。ほんとクセになる。あぁ食べたい。

で、ペアリング、です。
別に一品一品になにかペアリングがあるわけではありません。
この店のペアリングは「ザーサイ」なんです。

昼はザーサイの大きめの器がテーブルにどんと置いてあり、取り放題なのですね(夜は別料金)。
このザーサイの味が「ふーみん」を象徴していて、入店するとまずテーブルのザーサイを小皿にとって食べながら料理を待つわけです。で、ザーサイを食べた途端「あぁ〜、ふーみんだ〜」と脳と胃袋が「ふーみん化」するわけですね。これは料理にも影響を与え、どの料理もこのザーサイによって「ふーみん化」します。

こういう「一定のペアリング」って、ボクはすごく有効だと思っています。
ザーサイをどっかで見るたびにふーみんを思い出すし、ふーみんの味付けのザーサイを食べたくなります。メイン料理もバラエティ富んでいるのに、ザーサイという副菜で味がふーみん方向に変わり、独自の「統一された個性」になります。

この「いつ来てもあり、必ず食べる同じ味の副菜(前菜)であるザーサイ」は、実はこの店の裏主役だと思っています。
どの料理も、このザーサイによって「ふーみん化」する。料理ごとにいろいろ味のマリアージュを作ってくれるのもうれしいけど、常に同じ味で迎えてくれるのも得難いペアリングかなと思います。

posted by さとなお at 12:07| 中国料理 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする