「樋口」といえば、今日は樋口一葉の命日ですね。って関係ないか。
好きなブログで「(樋口が)取り上げられちゃって、人気出ちゃうの嬉しいけどさみしいなあ」と書いてあって、ちょっと後悔しました。ヒトが静かに大切にしている店を紹介するのって申し訳ないですね。でもココそんなに影響力ないのできっと大丈夫です(笑)
ええと、そしたら今日はパスタつながりで長崎の皿うどんを(つながり、薄っ!)。
皿うどん。
普通だと揚げてパリパリになっている細麺の皿うどんを想像すると思うけど、本場長崎には「太麺皿うどん」というのがあるんですね。このごろリンガーハットにも太麺メニューが出来たのでご存知の方も多いかもしれません。
この太麺皿うどん、ちゃんぽんに使用しているモチモチの麺を使ったもの。それを炒めて(場合によってはスープにくぐらせて煮炒めして)、その上から例のとろみがかった具を盛るんです。
最初はボクも「ふーん。でもあのパリパリに揚がった細麺の食感と香りが楽しいんだし、単にちゃんぽん麺を炒めただけだったらあんまり魅力的でないかも」と思ったのだけど、長崎出身のR女史(伊藤さんもご存知の)が「是非!」と勧めてくれるし、メールでもいっぱいオススメが来たので、とりあえず現地で食べてみたんですね。
そしたらアータ!
うみゃすぎじゃないですか!
まず麺が違います。同じちゃんぽん麺でも現地は違うみたいです。
ご存知の通り、ラーメンの麺にはカンスイが使われます。たぶんスーパーとかで普通に売られている「ちゃんぽん麺」もカンスイが使われていると思います。でも、長崎で使われているちゃんぽん麺はカンスイではなく「唐アク」が使われているらしいのです。調べたところ、いまこの「唐アク」を製造しているのは長崎県でたった4軒。たまに東京でも「長崎直送の麺使用」と書いてある店がありますが、つまりはソレですね。
で、この唐アク、長崎の専売特許みたいで、他県で作られた麺には「唐アク」と表記できないらしいです。つか、唐アクとは何かというと、要するに「灰汁(アク)」みたいです。
一度、沖縄そばを探求した時に、カンスイとアク(灰汁)について実験したことがあって(「すばの細道」のこの部分)、要するに「灰汁はもともとカンスイの代用品だった」と理解したのだけど、今回少し迷いが生じています。唐アクで作ったちゃんぽん麺は明らかに食感がカンスイの麺とは違うのです。モチモチでふわふわ。しみじみおいしい麺なのですよ。ちゃんぽんの場合はそれを多少伸び気味なほどスープを染み込ませて給しますね。
って、話が少しマニアックになりましたが、つまり、そういう麺を炒めてそこに香ばしさが足されると、本当にうまいんですよ。そこにあの独特の餡がかかってくるとこれがもう……。うまかったなぁ、太麺皿うどん。
一番気に入ったのは眼鏡橋近くの「共楽園」という店の「そぼろ皿うどん」。
これは味付きの太麺を使用していて、そこにとろみの少ないそぼろ(=五目)がかかっていて、実にうまい。かわなんなぁ、と、つぶやきながら食べました。
この店はきっとちゃんぽんもうまいはず、と、ちゃんぽんも食べてみましたが、これがまたアータ、ものすごく洗練されたアッサリ味で病みつきになりそうでした。県外のちゃんぽんは「トンコツかよ!」と思うようなコッテリ味が主流ですが、長崎県内にはこういうアッサリ味のちゃんぽんがあるんですねぇ…。何気ない普通の店ですが、近くにあったら週一で通うぞレベルの名店でした。
「共楽園」以外だと「康楽」(かんろ、と読む)という店の「そぼろ皿うどん」も絶品でした。次点。この二店がベストだったなぁ。
ついでにちゃんぽんについて書くと、巷で人気の「江山楼」はボクには合わず(コッテリすぎ。学生さん向けだと思う)、ベストはやっぱり「共楽園」。あとは「喜楽園」。そして「皇上皇」ですね。長崎空港の「牡丹」もまぁまぁでした。
ちなみに、皿うどんって基本的に「出前食」だったようですね。
長崎のヒトが出前で頼むもの。頼むとでっかい大皿にどわ〜〜〜っと盛られて配達される。揚げてあれば麺は伸びないし保存もきく。そういう食べ物だったようです。
長くなってスイマセン(って、本当はいくらでも長く書けるのだけど、この辺で)。

