2012年06月20日

いとう:山灯(四谷三丁目)

昨日は台風の中、大変でしたね。

>代々木八幡の「和食 静流(しずる)」。
>女性ひとりでやっているカウンター割烹です。

あ、そうそう。ぼくもこの店を何かで知ってチェックしてたんです。
対談を見て、早々にだっちが行ってきましたよ。
さとなおさんには、ちと狭すぎるんじゃないかなw、とか言ってましたが。

実は、少し前になりますが、この「静流」並みの低価格で十分に飲み食いできる、というより、きちんとした懐石料理の、最後に炊き込みご飯や甘味まで付いたコースを純米酒の熱燗に合わせて、という日本料理店に行きました。
「山灯(やまびこ)」といいます。

四谷三丁目、いわゆる荒木町と呼ばれた界隈は、一時、昔の色町の活気を失いつつあったんですが、最近、特に若い料理人がここで店を開きイキオイが戻ってきました。もともと大好きなエリアなので、とてもうれしく感じています。特にこの街並みの特徴でもある和系の充実ぶりは、目を見張るものがあります。

「山灯」はそんな中の期待の一軒。山形の鮨店の次男坊として生まれた店主は、キチンと築地の日本料理店で修業をしての独立。すごく若いんだけど、料理にも酒にも、随所に個性を主張する姿は、すでにいっぱしの花板。カッコいいです。

もともとこの場所は、海外での和食店修業経験のある方が営んでいたこともあり、作り自体がモダンな感じだったのですが、それをほとんど居ぬきで引き継ぎながらも、若い店主の立ち姿は、さらに店全体のフレッシュ感を膨らませます。

料理は、本当に八寸から始まるきちんとした懐石料理で、一つ一つ土鍋で炊いたご飯や甘味までで4200円。なんちゃってな和風の低価格コースなら、もしかしたらあるかもしれません。でも、お椀もお造りも、そして米沢牛を使った料理までアリ。

というのも、山形のご実家が料理店を営む関係で、そこから直送されてくる食材を使うことによって、この価格が実現できるとか。まさに、築地に頼らない、若い料理人ならではの展開でしょうか。特に、東北の魅力である山菜を多用して、塩ではなく食材の力で強い料理を表現し、それを彼自身が大好きな、純米酒の熱燗に合わせていく、といったコンセプトなんです。

客によっては、「獺祭」はないのか、とか、「鍋島」を置くべきだとか、香り高い吟醸が好みとか、いろいろと言われるそうです。でも、彼は(今のところ)そういった客のわがままにもぶれることなく、濃い純米酒を熱して提供するスタイルを崩しません。

この低価格で、荒木町という素敵な場所ゆえ、今後は客も殺到し、純米酒が全く出ない・・・、吟醸酒をワインを出せと言われる日々との闘いが待っているんじゃないかと、本当に心配。
でも、ガンバレガンバレと口に出して、カウンターで応援し続けてきましたw。
posted by 伊藤章良 at 10:55| 和食(小料理・割烹・郷土料理) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする