2006年10月06日

いとう:リストランテ・シチリアーノ(銀座)

>言っても、札幌市中央卸売市場の場外とかではなく、すぐ隣にあるマルカ(丸果)センターの「鮨の魚政」。まぁ場外市場の一形態みたいな感じの場所です。

あ、行かれたんですね。「鮨の魚政」は、札幌在住の友人からも以前教えてもらって、行こう行こうと狙っていたのでした。ただ、宿泊するホテルのエリアからすると少し距離がある(東京のことを考えればまったく近いですけど)ので、行きそびれていました。朝が狙い目なんですね。ぜひ次回はトライしてきます。

また、スープカレーについても、いつか体系的なご報告を楽しみにしています。

さて、札幌のお話が続くさとなおさん同様、ぼくももう1回南イタリアは、シチリア話を続けたいと思います。前回、神泉にある「アルキメーデ」について書きましたが、その際引き合いに出した雑誌の特集にはもう一軒都心の店が掲載されていました。

そこが「リストランテ・シチリアーノ」。まさに読んで字のごとくシチリア料理のレストランです。ちゃんとした看板も見つからない銀座の雑居ビルの2階。引き戸を開けるとすぐダイニングで上着や手荷物を受け取っていただくスペースもない・・・。

と、そこに登場するお一人の男性サービス。その方の存在感・懐の深さが一気に狭い空間を大きく広げていきます。「アルキメーデ」も同様だったのですが、「リストランテ・シチリアーノ」もサービススタッフお1人、そしてシェフお1人(ちらっとアシスタントの姿も見えたような・・・)。ただ大きく違うのは、「アルキメーデ」が、サービスとしては半人前の若い男性とレストランの全てに対して孤軍奮闘するシェフ、なのに比べ、「リストランテ・シチリアーノ」は、サービスとして相当高い力量をお持ちの年配の男性と、料理のみに集中できる若いシェフ。

その差は歴然で、「リストランテ・シチリアーノ」では、昨年夏のシチリア旅行以来1年ぶりにシチリアの本質を堪能することができました。個人的な肌感覚ですが、いい意味でも悪い意味でも、今東京にあるレストランでもっともシチリアに近い店といえるでしょう。乃木坂に、シチリアはトラパーニ出身のシェフが営む「リストランテ・ダ・ニーノ」がありますが、シチリア人の店よりなおシチリアらしい強烈な存在感が迫りました。

席数は15、6席ほど、メニューアイテムも少ないので、多くの人が5000円のおまかせコースを選ぶようですが(ぼくも、サービスの方の説明が心地よかったので久しぶりにコースにしてみました)、ウニ・タコ等を使ったシチリアらしい前菜の構成は巧みだし、強いハーブや磯の香りと抜群の素材感で押しまくるパスタ・リゾット、メインの後に、トマトソースのスパゲティをグラムで注文できる流れ(ドルチェ・お茶は別)。

このシメのポモドーロは、シンプルなトマトソースのスパゲティながら、まず東京ではここしか食べられないぐらいに現地のまま。どれだけオリーブオイルを使っただろうかと気を揉むコクと粘りをつけたトマトソースにバリカタのスパゲティが完璧に絡みます。

現地でパスタを食べたとき、日本と一番違うなーと感じたのは、ソースがタップリ使われていても、食べ終わった後、皿にソースが残らない(それぐらいにパスタと絡む)んですね。まさにここのラストはトマトなのに食べた後の皿が白くなるぐらいでした。

最後に少しシェフと話したんですが、シチリアにあるエトナ山の山間の町(都心に出るにもバスが一日数本しかないところ)で2年間修業して、かなりきつく、何度もキレそうだったとのこと。弱冠30歳と若いシェフながら、そんな修業時代のストイックさが、今のブレない集中力を生んでいるのかなあと感じた次第です。
posted by 伊藤章良 at 23:52| イタリアン | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする