ボウボウではなくてボウホウと読むようですよ。
> うーん、日曜日にすし希望・・・。さとなおさんならどうしますか
日曜に鮨…。
そうですねぇ、「しみづ」(月休)か「與兵衛」(水休)か「ととや」(月休)か「あら輝」(水休)か「弁天山美家古」(月・第3日休)か「すし昴」(月休)か……
って、いま調べたんですけど(笑)
意外とありますね。
「鮨たかはし」は行ったことありません。良さそうです。行ってみます。
ええと、じゃあ江戸の食つながりで、蕎麦を。
「京橋恵み屋」は行かれましたか?
「立ち食い 立ち飲み 十割蕎麦」が売りの小さな立食い蕎麦屋。
ボクがここに初めて行ったのは2年くらい前だったか、もりが480円の安価な店なんですが、ここの蕎麦はある種のブレイクスルーだと思いました。
ボクは「蕎麦は香り」だと考えるほうで、香りを重視すると実は「蕎麦の仕入れと保管」&「自家製粉」が大事になってくると思ってます。
極端に言えば、香りを重視する場合、適切な地方の適切な生産者から仕入れて、保管をちゃんとし、新鮮な蕎麦の実を自家製粉して、挽き立てで出してくれれば、職人の腕がまぁまぁレベルでもそこそこうまい、と。
この「京橋恵み屋」は、職人の腕がまぁまぁレベル以下なんです。
つか、機械打ち。
しかもトコロテン形式。
"蕎麦道"的オヤジが見たら頭抱えそうな作り方をしています。
厨房の奥にヌードルマシン(圧縮空気で押し出す式の製麺機)があって、蕎麦玉をそのマシンに放り込むと、蕎麦がトコロテンのように麺状になって押し出されてきます。そしてそのまま沸騰したお湯にボチャボチャと落ちていく。茹では数秒。すぐ上げて水で〆れば出来上がり…(これって韓国の冷麺と同じマシンか、もしくはその応用かも)。
切るという工程がないという意味ではこれはもう「蕎麦切り」ではないですね。
あえて言えば「蕎麦パスタ」かな。
で、「香り重視」という観点から見ると、充分うまいんですよ、この蕎麦。
香りは強く出てくるし、コシもちゃんとある。マシンの押し出しが均等ではないのか、適度な太さのブレがあって、これもいい雰囲気になっている。しかも480円で量もたっぷり。
聞けば自家製粉ではないらしいです。前日に挽いた国産蕎麦粉を仕入れているらしい。
前日に挽いた粉とはいえ、練り・こねの工程を一気にやり、一気に押しだし(打ち立て)、そのまま一気に茹でる(茹で立て)という速攻技で蕎麦粉のパフォーマンスを最大限に引きだしている感じですね。
つまり何が言いたいかというと、玄蕎麦や蕎麦粉をちゃんと意識して、スピードを重視すれば、マシンでもそこそこうまい蕎麦が出来てしまう、と。(機械打ちの蕎麦はいままでもあったと思いますが、蕎麦粉やスピードなどを意識してない店がほとんどだった)
もちろんアラはいろいろ探せます。
これを読んで行った方が「な〜んだ、やっぱり機械打ちは機械打ち」と言うのは簡単でしょう。
心を込めて手で打ったものをいただく美味しさもわかります。
でもボクはこの店を「ある気づき」と捉えたいですね。
蕎麦道みたいに哲学してる蕎麦屋には「たかが蕎麦」的肩の力の抜け方を。2000円でほんの少しの量しか出さないような蕎麦屋にはコストパフォーマンスのあり方を。手打ちをうたっているのに全然香りがしなかったりする蕎麦屋には蕎麦粉の大事さとスピードの大事さを。
って、話が大仰になりました。
ええと、要するに、安くてうまい立食い蕎麦屋が京橋にあるよ、っちゅうことです(立食い&機械打ちなので300円くらいになったらもっとうれしいけど)。
中央区京橋3-4-3/03-3272-8616
(虎ノ門にも支店あり:港区虎ノ門1-11-2/03-3593-9422)