2010年03月06日

いとう:四川一貫(小川町)

>最近では麻味を利かせすぎな店、多くないですか? 
>ちょっとかけすぎと思うことも多いです。

あ、これ同感です。
何でも極端であれば本格的と思っていただける、みたいなアプローチ。
以前ある詳しい方に、麻味よりは醤の深みで味は決まると聞いたことがあって、なるほどと思いました。

>四川料理「同源楼」です。

ここはランチタイムにしか行ったことがないです。夜(特に遅い時間)はよさげですねえ。お昼には酸辣湯の麺入りを食べました。そもそも酸辣湯という具沢山のスープに麺を入れるというやり方が正しいのかどうか詳しく理解しているわけではなく、少なくとも日本以外では食べたことがないです。

酸辣湯ってアメリカとか(hot and sour soupと呼ばれ)海外のチャイナタウンでは定番のスープですが、10年ぐらい前までは日本ではほとんど見かけることがなかったのに、最近急にあちこちで見るようになりましたね。

で、ぼくもさらに四川料理と考えをめぐらせるも、ほとんど紹介してしまったよなあと以前の対談を見直していたら、一軒馴染みの店を書いていないことに気づきました。「四川一貫」です。かなりメジャーになってしまったので、ご存知の方も多いかと思いますが・・・。

ここは都営新宿線の小川町、もしくはメトロの淡路町が一番近いかな。小さな家族経営の店で、一貫の名前どおり真摯にご自分のスタイルを貫く個性的な中国料理が特徴。

「四川一貫」が、最近にょきにょきとできた他の四川料理店とテイストが違うとする方が多いのは、ご主人が台湾で修業をされたところにあるようです(と、ぼくは勝手に理解しているんですが・・・)。

というのも、台北にある有名四川料理店に入った時、そこの「麻婆豆腐」も「宮保鶏丁(鶏の辛し炒め)」も、まさに「四川一貫」と同じ味だったのですね。つまり「四川一貫」の四川料理は台湾経由、ということになるのでしょうか。

そんなことを思いつつ「四川一貫」のご主人からちょっと感動的な話をうかがいました。なんとご主人は、50際を前にして初めて修業のために台湾に渡ったそうなんです。多くの料理人は20代の前半に海外で修業をし、戻って日本で雇われシェフ数年を経て独立、みたいな人生設計が大半の中、そのお年で海外に出て現地の料理を身に付けて、再び元々働いていた店の近くに「四川一貫」をオープンされたというのです。

傘寿を迎えてもなお厨房に立ち続けておられますが、最近はさすがにお疲れの様子。なので修行中の息子さんが全面的に鍋を振る日も近いかもしれません。



posted by 伊藤章良 at 19:22| 中国料理 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする