2006年01月08日

いとう:鮨匠岡部(白金台)

もつ鍋、匂いを気にしなければ確かにパワーがつくような気がするし、女性は肌もつるつるになるみたいですね。でも本当に混んでいます。まずその安さが魅力なのでしょうけど。

昨年暮、名店の一つに数えられる中目黒の「鳥小屋」に夜10時ぐらいにフリで行ったら、空席はいくらでもあるのにその時間にして「予約で一杯です」と言われました。「鳥小屋」は中目黒に三店舗ほどあるので、「他店の状況はどうか」と店の方に聞いたら、「勝手に電話して聞いてくれ」と、名刺を渡されました・・・。まあいいけど。

「嵯峨野」、知りませんでした。とてもよさげですね。銀座にふらっと行くことはあまりないので機会は少ないと思いますが、ぜひ覚えておきます。ぼくは学生時代京都で過ごし、当時の京都の大学生は、昼は「王将」か「天下一品」、夜はおばんざいやで飲む、という感じでして、「山口大帝」というばんざいや(今でもあると思います)によく行ったなあ。「鶏だんごと白菜のスープ煮」を「鶏ミンチと白菜のたいたん」とか書いてあると、余計に和むのですが(笑)。東京の人には意味がわからないかな。

さて、またまた鮨です。しかも白金台。少し前に書いた「双輪」という店から、徒歩30秒という至近距離にあります。2005年9月オープンというので、まだまだ新店ですね。最近ぼくの紹介する鮨の新店は評価が甘いのでは? とのご意見が寄せられておりまして、スミマセン。例えば「水谷」のように、オープンしてすぐ有名店の仲間入りができる店なんかは別として、少し「応援したい」気持ちが入ってしまうのかもしれません。

「岡部」は、正直言って入店後シマッタと思いました。外から見るより中は雑然としている。カウンターのみの店かと思いきや奥にテーブル席があってそこでは宴会の様相。カウンターはドクターや編集者といった酒しか飲まない年配のカップル2組・・・。

関係は詳しく聞きませんでしたが、おそらく親方、奥様、20代半ばぐらいの息子さんの3名で営まれている様子。もちろん包丁を握るのは親方のみ。見ていると酒の用意も親方がやっておられて、これではテンポも悪いだろうなと沈みがち。

つまみからで、と聞かれたので、とりあえずその旨伝えると、煮炊きした酒の肴ばかりが出てくる(まあぞんざいに出される割には美味しかったのですけど)。トロにタレをつけて炙ったものが次に出されそうになり、あわてて握りに切り換えました。

握りをお願いすると、小皿を用意されなかったので(つまり煮きりはつけて出されると判断)少し安心。ガリを一口、うまいのでさらに安心。魚の扱いとかを見ていると、荒っぽいようで意外と素早く美しく仕上がっていく。そして握りはというと・・・、美味しかったですよ。さとなおさんの言う「タネ-酢飯・バランス系」を久しぶりに新店で体感しました。

酢飯は、米粒のまわりがねっとりしているに比して中はしっかりと固く芯のあるアルデンテ(個人的にはもう少し酢が利いていてもいいかな)。赤身は薄く切って軽くヅケにし、イカは柔らかいので分厚く塩で。プックリとしたコハダはおぼろをかませ、赤貝はサッと酢を通す。濃厚な穴子は二枚付け。久しぶりに見た老練の江戸前仕事。奥の宴会を面倒見つつ、ぼくのお好み注文に対しても全く淀みがありません。まあカウンターの中年カップル二組は、ずっと酒ばかり飲んでいたのですが。

普段は絶対しないんですけど、どうしても聞いてみたくなり「こちらに出される前はどこで?」と恐る恐る切り出すと「銀座ですよ」との答え。それに納得して席を立とうと思ったら女将さんから、「銀座の寿司幸という店です」と重ねて教えていただきました。

値段はどうか。まあ安くはありません。「しみづ」より高く「水谷」よりは安いかな。カウンターは禁煙でした。
posted by 伊藤章良 at 12:03| | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする