でも釜飯は知りませんでした。中目黒のときからありましったっけ。「うまいもの屋」らしいステキな〆ですね。フランス料理だからとオリジナルのレシピに基づいたものしか出さないという高邁な考え方もすばらしいんですが、ぼくはラストに釜飯のような試みに一票です。
ではぼくも、ちょうど似たようなコンセプトの店で、住宅街の中のフランス料理「レストラン オギノ」です。ここもコムダビ同様に田園都市線の池尻大橋を降りて、てくてくと住宅街の中を歩いていきます。となりも確か飲食店ですが界隈にそういった店舗は見当たらない静かなエリア。その中に少々古めかしいOGINOの文字が見えてくると、なんとなくホッとします。
店内は視野をさえぎるものか少なく正面がガラス張りの半オープンキッチンになっていて、シンプルながら工夫された心地いい造り。「うまいもの屋」つながりなのでビストロをイメージして行くと、より洗練されて襟を正した印象(でも決してかたぐるしいという意味ではありません)、そこを基本的にはマダムお一人で仕切ります。そうそう、こちらのマダムはたいそう素敵な方。あまり料理店のマダムという雰囲気でなく、なんというかスポーツキャスター風(笑)。料理人も、すばらしい奥様と出会うことってかなり重要だなあと改めて思ったりしました。
料理はコースも用意されていますが、「レストラン オギノ」ではぜひアラカルトで。前菜も含め一皿の量が多く(といっても極端な大味ではなく)、特にメインでは肉料理本来の旨みが「これでもか」といった具合のボリュームで堪能できます。こちらのシェフは予約の取れない店で有名な「レストラン キノシタ」出身と伺いましたが、個人的には修業をされた店よりもウマイ(とくに塩加減)と感じた次第。
さとなおさん同様、我が家から決して遠いわけではないんですが、もう少し我が家のエリアであればもっと普段着で通えるのに、と悔しいです。渋谷駅からスシヅメの田園都市線に一駅だけ乗るというのも大汗ものですし。