2017年06月30日

さとなお:カフェ・オニヴァ(徳島県神山町)

伊藤さん、せっかくだからカレーの話を続けようと思ったのだけど、たまたま5月に地方創成の先進事例である徳島県神山町に行ってきたので、その話を今日は書きますね。

徳島空港からクルマで約1時間半。山間のいわゆる寒村と言ってもいいような小さな町なのだけど、ネット環境は完璧だわ、東京の企業のサテライトオフィスは十数棟あるわ、シェアオフィスはあるわ、移住する若者も増えているわ、受け入れ側の住民の理解も(長い時間を経て)浸透しているわ、本当にすごい町でした。

2泊していろいろ見学したのだけど、本当に(本当に)感動的な取り組み事例でした。
なにより、地方にありがちな助成金頼りの数年の取り組みではなく、20年以上かけた息も長ければ気も長い取り組みなんですね。そういう視点に「何かが起こりそう」と若者たちが共感し、集まってくる感じでした。

そして、驚いたのが、神山町の食への意識の高さと、レストランのうまさなんです。

数千人しか住んでないような寒村なんですよ?
でも、東京レベルを越えるほどのビストロ、食堂、ピザ屋、カフェ、弁当屋などがぼこぼこあります。そこに地元のおじいちゃんとかおばちゃんとかが集まってきて、おしゃれかつ自然に食事している姿が、なんか奇跡的かつ感動的なんです。いやぁすごい町だわ・・・。

今日はその中でも象徴的な存在であるビストロ「Café on y va (カフェ・オニヴァ)」をご紹介します。

フランス語で「さぁ、行こう!」という意味の南仏家庭料理レストラン。
東京のアップルに勤めていた斉藤さんという女性が、神山を気に入って移住し、古民家を改装して2013年12月にオープンしたレストランです。

まずその古民家の外観と内装がすばらしいのだけど(カウンターも二階席もあります)、なによりいいのはそこに流れている空気。それはオーナーの斉藤さんの生き方に寄るものかもしれません。

週休3日で、年に一度は1ヶ月半ほど(それも一番いい季節に)ヨーロッパに研修旅行に行く。ランチが3000円、ディナーは5000円以上。使うのは地元の有機食材。ビオワインが揃ってる。薪で料理する。。。伊藤さん、お客さんが多い東京にあったとしてもかなりの先端かつ強気経営ですよね。小さな町でこれでなりたつと思えないじゃないですか?

それが、毎日すごい流行ってるんです。
研修旅行で1ヶ月半休んだ後なんて、住民に渇望感があるらしく、行列ができるほどの繁盛らしいです。
それも移住してきた若者じゃなくて、地元の農民たちが通ってくるんです。
地元に溶け込んでちゃんと成立しているところがすばらしいし、この店が核になってまた移住してきたり、(斉藤さんの海外人脈やブログ、FBの影響もあって)外国人もとても多く集まってきています(わざわざ神山を目指して旅行にくるヨーロッパ人とか多いらしいです)

そして、ここの料理のクオリティ。
そんなに期待してなかったのだけど、(比べるものでもないけど)都会でも十分競争力があるレベル。いや、この雰囲気や空気のうまさ、意外性などがおいしさを3割増しくらいしてくれるので、都会より勝ってるくらいです。いやぁ、なんだかすごいわ。。。

なんか、いろんな意味で「日本の未来」を感じるレストランでした。
いっしょに行ったメンバーも「神山全体も感動的だったけど、特にオニヴァにまた行きたい」という人多数です。

ミシュランの元々の考え方ですよね。
日本もこんな町、こんなレストランが少しずつ増えて行ってますね。

伊藤さんも機会があったらぜひ行ってみてください。

posted by さとなお at 22:10| フレンチ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする