2017年04月30日

さとなお:南印度ダイニング(中野)

伊藤さん、「くろいわ」すばらしいですね。
って、まだ行ってないのですが、読んでいるだけで伝わってきます。ありがとうございます。

日本料理つながりも考えたのですが、今回はまだ新鮮なところで「インド料理」を書いてみたいと思います。

3月にインド(デリー)に仕事で行ったんです。
で、いまさらですが、“南”インド料理に目覚めまてしまいました。

日本では、昭和時代から、基本的に「インド料理=北インド料理」でしたよね。
カレーも(北インド経由でイギリスで発展した)欧風カレーが多く、意外と南インド料理風なカレーは日本には入ってきてなかったと思います。

銀座で「ダバ・インディア」とか「ダルマ・サーガラ」とかが開店したころからでしょうか。南インド料理を日本の食べ好きたちがちゃんと認識しだしたのは(もうちょい前かもしれません)。北と南で料理が違う、という認識は、ちょっと前まで、一部のマニア以外ほとんど具体的には知らなかったと思います。

で、デリーの話。
最初の夜は北インド料理店に行ったんだけど、現地在住の人に「北インド料理は油と塩を多用して胃にもたれるから意外とインド人は食べない(日常的には)」とか言われて、それからは南インド料理が多くなりました。

確かに、比べると北インド料理は(特にカレーは)油と塩がきつい。
そして日本のカレーに近い。
でも、南インド料理はそれがなく、胃にもたれないんですね。野菜を多用するし。

また、北インド料理はナンやチャパティが中心なのに対して、南インド料理はライス(ジャスマティ・ライス)中心です。
※ちなみに日本では普通に出るナンですが、インドでは高級料理店でしか出ないらしく、普通はもっと薄いチャパティ。

そして、北インド料理は、定食をターリーと呼びますがが、南インド料理は定食をミールスと呼びます。

あと、北インドはノン・ベジ(ノン・ベジタリアン用料理)も普及してますが、南インドはベジ(ベジタリアン用の料理)が多いようですね。これはヒンドゥー教が基本ベジなので、ヒンドゥーの方が多い地域はその傾向にあるようです(ノン・ベジを食べられる店も多いです)。

などなど。
他にもいろいろあるのですが、なんというか、いろいろ違うものですねぇ。

こうして、現地在住の日本人に「デリーでのオススメの店」を次々に回らせていただきながら、北、南、東、タンドリー、ビリヤニ、ドーサ、独特のデザート群、屋台のチャイ、などなどを味わっていったわけです(一番印象的でうまかったのは、アーンドラ州がやってる食堂で食べた安いミールスでした)。

現地では、基本、朝からカレーです。
泊まったホテルの朝食もカレーでした。

日本の味噌汁にあたるような日常食「サンバル」(野菜ダールカレー)が常備され、そこに「本日のカレー」みたいのが並び、あとはおかず、って感じです。

そのサンバルに、ラッサム(野菜スープカレー)とポリヤル(野菜のスパイス炒め)を揃えて、バナナリーフのお皿の上に並べると、もうほとんど南インド料理のミールスになるわけです。

さて、インド現地での話は長くなるのでこの辺にするとして。

ボクは現地で南インド料理を食べ、北インド料理やベンガル料理などと比べた上で本当に大好きになりました。

そのうえ、ここでも書きましたが、カレーって手で食べるとおいしいんですよ!
http://www.satonao.com/archives/2017/03/post_3594.html

だから、日本に帰って、「南インド料理を手で食べられる店はないものか」と探しました。

有名なところでは大森の「ケララの風」でしょうか。
ここは客席横に手を洗うところがついている本格的なもの。

まぁ他の南インド料理店でも、手で食べれば良いんですが、やっぱりみんながスプーン使っているところで手で食べるのって、勇気いりますよね。うーむ・・・

とか考えているうちに友人が見つけてきてくれたのが、今日ご紹介する『南印度ダイニング』(中野)です。

堂々と手で食べられるカジュアルな名店ですね(それでもランチで手で食べるのは勇気がいると思いますが)。

この店は夜のミールスを予約して行くことをオススメします。
予約すると、本場さながらにバナナ・リーフをお皿にした本格ミールスが食べられます(本物のバナナリーフを使う店は日本でも数少ないと思います)。

そうなると、当然、手で食べるのが似合うわけです(バナナリーフの上でスプーン使うのって逆に難しいかも)。

バナナリーフをお皿に、右手だけを使って(左手は不浄なので使わない。右手も小指は使わない)食べるその楽しさ、うれしさ、アーンド「インドに小旅行してる感」と言ったら!

上にリンクしたブログでも書いたように、手で食べるときにトスすることによってカレーの混ざり方が深く均一になります。これでカレーが3倍うまくなる! 手を使っているおかげで「工作感」もあり、なんだか楽しいんですよ。

ただ、手で少量ずつ食べるせいでしょうか。わりとすぐお腹いっぱいになります。

スプーンだと大きな塊を食べられるけど、指だけだと小さなスプーンほどの量しか掬えず、掬ってはトスし、トスしては捏ね、捏ねては掬い、掬っては食べ、食べてはトスし、と忙しく繰り返しているうちに満腹中枢が「もうたくさん食べたよ、そろそろ満腹だよ」って信号送ってくるんですね。

だから最後のころはみんな無言でミールスと闘う感じになりました。腹一杯すぎて動きたくないとか、久しぶりに経験しました。これで定食3000円なんです(インドの定食は基本、おかず食べ放題のわんこそば状態ということもあります)。

なので、この店で夜のミールスを頼むなら、追加メニューを注文しないことです。
「最初にビールに合う何か一品でも頼んで」とか段取り踏んでると、ミールスを食べるころには後悔することになります。もう最初からミールス行っちゃってくださいね。

それと、どうせなら、サンバル、ラッサム、ダールを混ぜる妙味を経験していただきたいので、予約時に「ベジ」を予約するのをお勧めします。チキンやマトン入りの「ノンベジ」だと、サンバルが出てこなかったりするので、南インド料理のおいしさを十二分に楽しめません。

ということで、長くなりましたが、南インド料理、深いです。楽しいです。美味しいです。

伊藤さん、そのうち是非、ご一緒しましょう!

posted by さとなお at 20:01| カレー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする