2016年01月31日

いとう: オストゥ(代々木八幡)

もう年明けから1ヶ月がたってしまい、おめでとうという感じは遠い昔ですね。
ここ最近も、対談を通じてさとなおさんから新しい刺激をたくさんもらっています。常に思考を止めない、いや刻々と変わるご自身の立ち位置に沿って思考を柔軟に変化されていくといいますか。食べ手としての次の段階を自分も模索している状況なので、今年もどうぞよろしくお願いします。

「ヴィノテカ・キムラ」、ずっと行きたい行きたいと、行きたい店リストの上位にいるんですが、未だ訪問叶わず。場所もいいので早々に訪問してみたいです。

ほくも、ニューヨークの「バスタ・パスタ」に行ったことあるなあ。東京の「バスタ・パスタ」にも、何度となく行きました。そういえば昨年でオープン30周年だそうですね。記念パーテイがあったらしく、そこに出かけた何人かに「バスタ・パスタ」に行ったことがあるの? と聞くと、誰もその存在すら知らなかったという。なんだかなあ・・・と、パスタ・バスタファンには悲しい感覚です。

ではぼくもイタリアン続きで「オストゥ」です。
ここは代々木八幡(メトロだと代々木公園)が一番最寄駅ですが住宅街の延長線上にポツリとあり、原宿から代々木公園沿いをぶらぶらと歩いてもたどり着く、なかなか得がたいロケーション。ぼくはかねてより、決してレストランの店内で待ち合わせはせず最寄駅から歩き、その間も食事の前哨戦として楽しんでほしいと言い続けてきました。そんな意味でも「オストゥ」へは、まずはアフーローチも含めて楽しんでいただきたいところ。

それとぼくは、ランチに格別に適したレストラン情報も密かに集めています。それはディナーの予習的な意味合いとかリーズナブルだからという観点ではなく、その店の個性や立地がランチに訪れたいと思うかどうか、という条件。
これも意外となくて、それこそビル内、特に地下の店は難しいし銀座や新宿等、人が多く行き交う場所も雰囲気的にきついかなと思うわけです。

「オストゥ」は、この二つの条件ともにぴったり合う、例えば立春の柔らかな日差しを浴びなから、原宿駅より代々木公園沿いを散策しつつたどり着けば、静かな住宅街の角、ガラス張りの店内にそそぐ陽光が絶妙のライティングとなるレストランに巡り合うんです。

もちろん、ただロケーションだけではなくて料理のすばらしさは言うまでもありません。最近のイタリア料理店は、やっとトウキョウイタリアンの縛りから脱却し、それぞれがキチンとイタリアの地方色を出してくるようになりましたが、「オストゥ」も、シェフが修業したピエモンテ州の料理と今月の料理の二本立てコース。まあ今月のコースもピエモンテの香りがプンプンする硬派な構成になっています。

ランチに最適、陽光きらめくコージーなレストランというキャッチを作ってしまうと、どちらかという女性向きとも受け取られがちなんだけど、特に夜のコースは、ここ最近のイタリア料理店の傾向と比較しても、嬉しいことに一皿の量がたっぷり。この「食べたなあ〜」感は個人的にはイタリアンに最も求めたい要素なんだけど、トウキョウではその現地的醍醐味がなかなか味わえず、皿の上の美しさ健康指向ばかりが求められるゆえか、どうも不本意だったんです。
ゆえ「オストゥ」のコースは、前菜にしろメインの肉にしろテーブルに置かれた瞬間おおっと心の中で快哉を叫びたくなるぐらいの幸せです。

肩肘張らない適度に個性や意志のつまったワインリストも好感。サービススタッフのバリトンボイスが、そんなワインと響き合ってます。
posted by 伊藤章良 at 18:02| イタリアン | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする