2014年04月30日

いとう:俺のフレンチ神楽坂(市ヶ谷)

「ラ・シャス」、ぼくも大好きです。
あのお二人はご夫妻ではないんですか。それもちょっと驚き(笑。
そして、さとなおさんは海鴨をいただいたんですね。ぼくが訪れた日は売り切れでした。メニューを眺めつつ、もうそこにしか目が行かなかったにも関わらず、ないと言われた時のショックといえば・・・。
そういえば、ぼくも夏に行ったことがありません。どんな感じなんでしょうね。またご報告ください。

さて、今回はちょっと変化球で「俺のフレンチ 神楽坂」
俺の〜チェーンというと、テレビでも何度も取り上げられ今や飲食業界の寵児ですよね。でも、さとなおさんもそうかと思いますが、自分はまったく食指が動くこともなく、というか、逆に並んでしかも立ってフランス料理を食べるというシチュエーションには、天を仰ぎたくなってました。
銀座の「しまだ」が俺の〜チェーンとすれば、ここだけは行ったことがありますが、それ以外の店には生涯行くことももないかな、と思っていたんです。

ところが。
これを聞くと、さとなおさんも一度は行ってみたい!と思うはず。
「俺のフレンチ 神楽坂」のシェフは、元「コム・ダビチュード」の釡谷さんなんですよ。
確かさとなおさんも、かなり中目黒の「コムダビ」ファンだったと記憶しています。あのフルオープンキッチンは本当に爽快でした。イマや焼肉店ですが・・・。

俺の〜シリーズといえば、著名なレストラン出身のシェフを起用して、肩書き好きの日本人にドンピシャのマーケテイングをしていますが、全てをチェックしたわけではないけど、正直、昔の名前の人や所属していた店が単に有名なだけの人ばかり。そんな中、ぼく個人にとっては、本当に実力のある料理人登場というわけ。

もちろん、俺の〜シリーズが予約できることも(ではなぜ並ぶのか)、予約はテーブル席であることも、そして110分で総入れ替え制も知りませんでしたが、その辺の段取りをうまく友人がやってくれて(感謝)、晴れて、久しぶりの釜谷シェフの料理と対面しました。

というか、まず俺のフレンチ全体の印象。サービスはかなり変です。
ボトルで頼んだシャンパンも白ワインも、全て栓を抜いた状態でテーブルまで持ってきます。もちろん、ティスティングもありません。また、今日の〇〇とか本日の××とかいったメニューではなく、グランドメニューの中にも品切れがたくさんあります。これはどーいうことなのか? グランドメニューですらも、あらかじめ出す皿数を限定しているのか。

そして、当然ですが自分たちは「俺の〜巧者」ではない、ということがよく分かりました。回りのテーブルにはどんどん料理が運ばれてくるのに、ぼくたちがフランス料理と認識してふつうに前菜・魚・メインと組み立てて頼んだ料理は、いっこうに運ばれてきません。

ほとんどすべての皆さんが、フライドポテトとかサラダとかを最初に数皿頼み、その後、牛フィレ肉のロッシーニ風をメイン、最後にデザートというパターンなんです。今まで「シェ・イノ」でしか食べたことはなかったですが、俺フレと言えばロッシーニ風ゆえ、ぼくたちも頼んでみました。するとぼくたちのテーブルには、最初にこれが運ばれてきました(笑。

店舗の形態や運営のみを取れば、自分が経験した店の中で一番近いのは「サイゼリヤ」でしょうか。

でもね。魚料理・肉料理は本当に素晴らしかった。ロッシーニ風をのぞけば、一皿のポーションはパリのビストロ並みなんです。特に羊肉などは何本も骨が付いた状態の塊で焼いてくる。でも、魚も羊肉も豚肉も、火の通し方が完璧なんですね。付け合せとかソースの塩加減も絶妙でした。
一同、うまいうまい以外は無言でひたすら食べ、塊の肉があっという間になくなりました。
予約の段取りとか全く分かりませんが、この料理をいただくためだけに再訪したい気分です。

それにしても・・・。
俺のフレンチが連日行列ができるほどの盛況なのに、ココでフランス料理の美味しさ・楽しさに気づき、他のフランス料理店にも行く人が増える、ということには決してならないのが、ニッポンなんですよね。
そこが、食の底辺を広げたいと切望してるぼくにはとても残念でなりません。
例えて言うなら、村上春樹の小説がむちゃくちゃ売れたとしても、日本の他の純文学が読まれるか、というと決してそうではない、というのに似ています。
posted by 伊藤章良 at 11:25| フレンチ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする