2011年05月16日

いとう:スゥリル(中目黒)

>その中からビストロ「モルソー」をご紹介します。

ああ、この店、ずっと行きたいと思ってたんです。
電話してフラれたこともありました・・・。
シェフが女性でとってもステキな方だというウワサ、やはり本当のようでしたね。あの界隈、いい店がどんどん増えてきて今注目です。

ではぼくもフランス料理店で。
中目黒の「スゥリル」です。東日本大震災直後、交通機関の乱れもあって飲食店も落ち込んだようですが、確実に新しい店もオープンして(プランは震災前に出来上がっていたとは思います)、ぼくたちをワクワクさせてくれます。
この「スゥリル」も、震災一か月後ぐらい、目黒川の桜が満開のころスタートしました。

川沿いの道から二本、代官山方面の通り。中目黒駅からだと少し距離があるものの、目黒川沿いの散歩は気持ちいいのでぜひ徒歩で目指してください。辺りは静かな住宅街。「スゥリル」はその一角に溶け込む瀟洒なビルの2階にあり、エレベーターを使う方法と、ビル横の大きな階段を上がるのも素敵なアプローチかと。

ドアを開けると、少し不思議なレイアウト。まずメインダイニングがあって、左側に厨房。そして厨房を望むようなカウンター席。ぼくたちはテーブルに案内されましたが、キッチンが目の前にあるカウンターもなかなか楽しそう。

白と黒のモノトーンで統一したインテリアの中に白い間接照明が映えて、とても落ち着きます(きっと、女性もより美しく見えます)。また、テーブルや椅子が大き目のサイズなので、よりゆったりとした気持ちで食事ができました。

ただ、当然オープンしたばかりということもあり、モノトーンすぎて少し寂しいかな。棚に小物を置いたり絵画を飾ったりと、徐々にデコレートしていけば、さらに温かみのある店内となるように想像します。

シェフは、「マノワール・ダスティン」五十嵐シェフ門下ともいうべき、東京のフランス料理エリート集団の一員(笑。ぼくは「ラ・マリー・ジェンヌ」のころが一番印象的だったかな。
五十嵐門下といえば、やはり「肉」のイメージが強いですが、「スゥリル」も、当然すばらしい肉料理が味わえるとともに、肉に至るまでのストーリー作りがとても巧みに感じました。

フレッシュで香り高い軽い前菜からスタートしてじっくりと味のベースを広げていき、魚に至って「オヤッ、一筋縄じゃないな」と感じさせ、そしてメイン。一段と味も強くなり、丁寧かつガッツリと焼かれた大きな肉でフランス料理の醍醐味を堪能させる。まさに、クレシェンドなコース、といいますか、肉に向かっての序破急な感じが、フランス料理好きにはたまりません。

厨房は二人体制。サービスはマダム一人。マダムはサービス経験を長く積んでこられたという感じではないですが、とても一生懸命で、つかず離れずの距離感もこの店らしいと思いました。

混んでくると、このすばらしい流れやタイミングが維持できるかどうか少し不安なところもありますが、今年期待の一軒であることは間違いありません。
posted by 伊藤章良 at 23:07| フレンチ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする