2010年05月27日

いとう:トラットリア・イルフィーゴ・インゴルド(六本木)

>これ、「あらこ」と読みます。

あらこ、ですか・・・。
普通に読むと「あんらく○」みたいに読めちゃいますよね。
ま、それはそれで居酒屋の到達点みたいではありますが。

九州の白身魚は、マグロ偏重の東京と異なり頭一つ抜きん出ているような印象。白身や光モノの好きなぼくにはうらやましい限りです。本にまとまるのも(ぼくを含め全ての出張族が)楽しみにしています。

さてぼくは、同じくお店の名前を話題にした流れをくみつつ(笑)、めちゃくちゃ覚えにくい店名のイタリア料理店にします。「トラットリア・イルフィーゴ・インゴルド」です。

ここは、いまや超人気店「トラットリア・デッラ・ランテルナ・マジカ」が、白金台に出した、こちらも最近全く予約が取れなくなってしまった「アンティーカ・ヴィネリア・ジュリアーノ」に引き続いて展開する3店舗目。

「ランテルナ・マジカ」は、いわゆるトウキョウイタリアンとは対極にありボナセーラ系とも言われる、「イル・ボッカローネ」や「ビスポッチャ」を生み出した株式会社オライアン出身のメンバーで構成されていますが、「イルフィーゴ・インゴルド」も、店長・シェフともどもオライアン出身とのこと。しかも店長は、イタリアでサービスの学校に通ったり現地のレストランでサービスの経験を積んだりと8年間修業をしてきたツワモノかつイケメン。シェフも料理人というよりは役者風の容貌。オジサンにとっては肩身が狭くなるぐらい女子率が高く、あちこちで嬌声が上がっています。インゴルトで「隠語るどぉー」と意気込んで行ったんですが、あまりハシタナイ話はできにくい雰囲気。

でもね。ここは男子も行くべしです。
「ランテルナ・マジカ」はオープン当初に紹介をした経緯があり、「アンティーカ・ヴィネリア・ジュリアーノ」にも足を運びましたが、その2店舗よりさらに進化しつつも、個人的感覚では何割かお財布にも優しい感じ。

ワインのチョイスを概ねスタッフに頼みトータル5本飲みましたが、ほとんど全て3000円台前半の価格設定。それでいて、軽いものから徐々にしっかりとしたタイプへとの流れも作ってくださり充分満足。加えてこの系列店名物、食後酒のワゴンサービス。ぼくはレモンチェッロ(@500円)にしましたが、コレが清涼感抜群で甘みとキレのバランスも最高のすばらしさ。

お酒の話から入って恐縮ですが、トラットリアならではのキラクさとボリュームのある料理も「特に男子」に魅力的。テーブル各人に対する取り分けや皿の量の加減も気軽に応じていただけるし、スタンダードメニューとその日の特別メニューとの違いが際立っていてチョイスしやすいところも嬉しいです。

また、さとなおさんが「安楽子」にて「カウンター上の冷蔵ケースの中がキレイで、どの魚も実においしそう。」と書いておられたごとく、「イルフィーゴ・インゴルド」では、本日の魚をワゴンに乗せてプレゼンテーション。一昔前はこんな料理店もけっこうあったんですが、最近はほとんどお目にかかることがなく新鮮。そして魚の色艶も新鮮そのものでした。

なお、付け加えるとデザートもワゴンサービスなんです。イタリア8年の店長が「手前味噌ですが、ここのティラミスよりうまいティラミスを食べたことがない」と言い切るように、デザートの充実ぶりも甘党男子には眼が離せません(笑。
posted by 伊藤章良 at 19:18| イタリアン | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年05月23日

さとなお:安楽子(長崎)

「婁熊東京」・・・これは読めないですね(笑)
「る」で始まる店名にしたいなら「瑠璃」とか「塁」とか「類人猿」とかいろいろあるだろうに。ここまで読めなくしたということは、逆にクチコミ狙いなのかなぁ。「この店の読み方、知ってる?」みたいな。まぁ単純になにかの思い出とか由来があるのかもですね。

それでは、読みにくいシリーズ&長崎を続けて「安楽子」を書いてみます。
九州は長崎市内にある古い居酒屋というか大衆割烹ですね。

これ、「あらこ」と読みます。
カウンター横に店名を書いた書が飾ってあるので、なにか由来があるのかもと「なんで『安楽子』という店名なんですか?」と女将さんに訊いたら、なにやら遠い目をして「説明すると長くなりすぎるからねぇ…」と軽くスルーされてしまいました(笑)

ここ、居酒屋としては名店の部類に入ると思います。
古びていい味になったタイプの居酒屋で、くすんだカウンターに座っていると思わず時間を忘れる感じ。こういう地元密着型の古い店に行くのは地方を旅する醍醐味ですね。

カウンター上の冷蔵ケースの中がキレイで、どの魚も実においしそう。仕入れと下ごしらえがいいのがすぐわかる感じ。実際に食べてもその印象は変わらなかったです。ここの魚はうまいなぁ。長崎の魚のレベルがいかに高いか、こういう大衆居酒屋に行くとよくわかります。

先月行ったのですが、ヒラス(ひらまさ)、ヒラメ、イワシ、タコ、アジなどどれも絶品だったし、ネギヌタやたいらぎの炙りも実にうまかったっす。

オヤジが似合う古いタイプの居酒屋なので若者は多少入りにくいかもしれないし、女将さんの物言いもちょいと厳しい&せっかちなので、ある程度の年齢が必要な店かもしれないけど、こういう雰囲気が好きな人にはたまらない店でしょう。

敢えて言えば、カウンター内の液晶テレビがうるさいのが玉に瑕。でもまぁそれもご愛敬。16時30分からやっているので、旅人なら早めの空いた時間を狙うのがいいかも。18時とか19時とかはかなり混むらしいです。
posted by さとなお at 17:39| 居酒屋 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年05月11日

いとう:婁熊東京(渋谷)

そんなに長崎が詳しい訳ではありませんが、「朱欒」。
店名からも、さとなおさんが描かれる個性的な風情も、三代女性で続けておられるシーンも、とても長崎らしい感じがします。〆のカレーというのもいいですね。なんだか長崎のカレーっておいしそうだ。

ところで「朱欒」は、ザボンって読むんですね。かなり難しい。ということで今回は、少し苦しいですが難しい名前繋がりにしてみようかな(笑。渋谷にあるモツ焼の店「婁熊東京」です。

婁熊で「るくま」と読みます。中国では方角を表す意味があるとスタッフの方から聞いたんですが、「る」で始まる店名にしたかったという遊び心じゃないかなあとか、そんな風に感じました。しりとりで知ってたら絶対にキラーカードになる、みたいな。

この店、JR渋谷駅を東口に出て明治通り沿いに恵比寿方面に向かう右側にあるんですが、この付近は、ラーメン店とか丼店とか、同じような店ばかりが並んでいて、ぼくにはほとんど見分けがつかず。でも、そんなネオンを横目に見ながら、とあるビルの2階に上がると「婁熊東京」はあります。

外観的には少し引っ込んでるものの、入ってみるとやはりそこは渋谷。どこもかしこも阿鼻叫喚でチェーンの居酒屋のノリ。ちょっとオッサンには場違いかなあ・・・と逡巡しつつカウンターへ。このカウンター席もなかなスタイリッシュな造り。モツ焼のイメージで来たなら、座ってもなお、居心地悪く感じられるかもしれません。

ところが、まずメニューを見ると、シンプルに美しい文字だけが並び写真を多用したチェーン系のものとは一線を画します。酒の欄はさすがに○○サワーのオンパレードで渋谷を具現化してますが、それ以外にも、数少ないなりにちゃんと乙類焼酎を原料別に揃えています。

メニューをフムフムと眺めだした辺りから、結構期待が持てそうだなあと、まずは刺身を注文。するとレバーは塩のみで食べてくださいと出され、ガツ刺しはなんと昆布〆に。そのどちらもキッチリうまい。

だんだんうれしくなってきて、串を大量に注文(これがいつもの悪い癖なんでずが 汗)。串は、食べやすさを考慮してか、小ぶりだったり包丁を入れすぎかなと感じるものもありますか、それはそれで好感も持てます。火の入れ方なども丁寧で、注文した串の中での流れの作り方もバツグン。回りが目に耳に入らなければ、モツ焼屋としては、かなりの好印象。スタッフも、こちら側の質問に対して意気に感じる風で、真剣に答え、分からないことは素早く聞きにいったりと、応対も気持ちがいいんです。

ただ、やはり残念なのは、ぼくの隣りにいたキャパクラにお勤めとおぼしき女性二人組は、最初レバ刺しとかサラダ等を頼んだ後は、タバコを吸いながらおしゃべりに興じて、ぼくたちが店を出るころに至っても、串を注文する気配もないんですね。

それじゃ、せっかく新鮮なモツを努力して仕入れ、巧みな火加減で焼き上げる、ここ「婁熊東京」ではもったいない。ぜひ同輩の皆さんも、渋谷のスタイリッシュな店だと敬遠せずに押しかけていただければ、きっと安くておいしくてエキチカな店をおじさんの憩いの場所にできると思います。


posted by 伊藤章良 at 23:48| 焼肉・韓国料理 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年05月06日

さとなお:朱欒(長崎)

そうかー。
いえ、なくなったとは聞いていたんです、「ダ・ディーノ」。でもやっぱりないんですね(って情報遅すぎ)。

あの場所、ある意味で都内でもトップクラスの立地だと思うので、がんばってほしいですね。

んでは、どうしよう、この前行ってきた長崎県の「朱欒(ざぼん)」を書いてみたいと思います。

ここは割烹というか家庭料理というか。

長崎市街にある、昭和28年(1953年)創業の古い店なんですが、まったく古さを感じさせない、よく手入れされた外観と店内です。
民芸や骨董がセンスよく最小限に飾られ、実にいい雰囲気になってるんですね。電灯のガラス傘とか、七福神の像とか、古賀人形とか、犬の置物とか、さりげなくとてもいいものが置いてあります。落ち着けるしくつろげる、清潔で掃除の行き届いた気持ちいい空間。

この気持ちよさがきっと料理にもつながっているのだろうと予想したんだけど、まったく予想を裏切らず。上品でシンプルで最小限。押しつけがましさがまったくないこの距離感がすばらしい店でした。

メニューに値段が書いてないけど、どれもそんなに高くないので安心して頼めます。
オススメはまず〆鯖。プリプリした鯖を酢加減もすばらしい。そして障子焼き。これはヒラスの腹身を焼いたもの。上品な脂が口の中でしんなりとろける。うまいっす。さらに、ざぼん揚げ。これは魚のすり身をさつまあげ風に揚げたもの。これもうまかったなぁ。鯛の白子もとてもいい。カウンター内でビンに漬けてある梅干しや果実酒もうまかった。ちなみに冷やを頼んだら八海山だった。この選択もこの店っぽい感じ。

そして〆はカレーライス。牛すじをカタチがなくなるまで煮込んであり、適度に辛くてお腹が落ち着きます。あぁいい夜だ。

女性三代でやっていて、主に二代目の奥さんが相手をしてくれました(初代の孫である三代目は旦那の転勤で2010年夏から東京へ行ってしまうようだけど)。趣味が強く出過ぎるギリギリのラインで守られているのは血が繋がっているからなんでしょう。これからも長くこのセンスで営業してほしいと願います。

長崎に行かれることがあったら、是非。
posted by さとなお at 21:35| 和食(小料理・割烹・郷土料理) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする