2009年05月20日

いとう:超渡邉(恵比寿)

>伊藤さん、「67餃子」行きましたよ。「アフリ」の横の2号店。

そうですか、早いなあ。ホスピタリティは広尾店同様健在でしたか。それは居心地がよかったでしょう。ぼくは何も知らず考えもせず、てっきり相撲の流れかと思ったんですが、彼らのホスピタリティは彼ら自身からにじみ出るものなんでしょうね。貴重です。

>この店、基本的に博多餃子なんですね。

そのようです。オープン当初のチラシには、確かプロデュースは武蔵丸だけど実際のオペレーションは有名なもつ鍋店「蟻月」やっていると書いてあった記憶があります。
あ、そうか。どおりで炊き餃子もあるんですね。ちゃんと調べずにすみません(汗。博多餃子は小さくて食べやすいんですが、あっという間になくなってしまうので、そこが少し悲しいです。食いしん坊の性でしょうか。

ではぼくも餃子といきたいところですが、ちょっと思い当たらないので、九州料理つながりにします。恵比寿で最近オーブンした鶏天ぷらの店「超渡邉」です。

こちらに伺うまで知らなかったんですが、鶏天ぷらとは大分の料理らしく、衣をつけて揚げた鶏の身を辛子ポン酢で食べる、というのがそのやり方。揚げる・焼く・蒸すなど鶏にはさまざまな料理法があるけど、白くふんわり膨らんだ天ぷらはいかにも日本的な上品さが漂います。

「超渡邉」は鶏天ぷらの店とうたいつつも、ダイニングバーのごとく総花的メニューが気になり一瞬引いたのです。が、実際に揚がったものを食すと相当うまい。特に、見た目から(というか過去の経験値から)もっと弾力があるだろうと想像してガシッと噛んだら、揚げ方の巧みさもあり、ハラリとバラけて身の半分をお皿の上に落としてしまいました。

肉類の天ぷらはどうしても油っぽく、魚介や野菜に比べおいしく食べた記憶があまりなかったのです。ところが「超渡邉」は、鶏の脂の少ない部分を上手に天ぷらにしてあり、衣も軽く肉のレア感も程よくて、いくらでも食べられそうです。ただ、ムネやモモの部分に限るかなあ。ハツやレバー等の内臓天ぷらもありますが、こちらは焼鳥に軍配ですね。

それと、前半にも書いたとおり、こんなウマイ看板の料理があるにもかかわらず、ダイニングバー的な展開が解せません。特に、きらびやかな名前のサラダや色つきの甘いカクテルがゾロゾロ並んでいるメニューを見ていると、なんでかなーと寂しく思います。ま、自分の世代がターゲットではないのかもしれませんが。

入口の看板は純和風で大漁旗のようなのに、店内はこじゃれたダイニング空間。サービスのホスピタリティはとても高いのに客は意に介さず大声で盛り上がっている。と、トータルでもちぐはぐなんです。

ただ、この天ぷらを食べるだけでもぼくの再訪率は高そうです。値段もとても安価だし。

posted by 伊藤章良 at 17:16| とり料理 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年05月17日

さとなお:博多餃子

伊藤さん、「67餃子」行きましたよ。「アフリ」の横の2号店。

おっしゃるとおり、サービスが実に良かったです。ホスピタリティが良いですね。教育が素晴らしいのでしょうか。
ボクはタニマチをやっていた時期があって、相撲部屋に朝稽古を見に行ってその後ちゃんこをそこで食べるという経験を何度もしていますが、決して若い相撲とりの礼節が素晴らしいとは思いませんでした(礼儀は正しいけどホスピタリティはない)。「67餃子」のあのホスピタリティは何なんでしょうね。

この店、基本的に博多餃子なんですね。
鉄鍋餃子に炊き餃子。炊き餃子にチャンポン入れるのも博多風です。

なので今回は博多餃子について雑談的に。

ボクの認識に間違いがなければ、博多には名物餃子が3つあって、博多ひと口餃子、博多鉄なべ餃子、そして炊き餃子です。
まぁ3つあると言っても、鉄なべ餃子も炊き餃子もひと口餃子の大きさですし、ひと口餃子も炊き餃子も鉄鍋で出てきたりするし、どれも似通っています。どれもうまいけど、どれかひとつを選べと言われたら普通のひと口餃子かなぁ。

もともと博多ひと口餃子が出来たのは、博多が漁師町で、漁師が皆せっかちだったことから始まっているらしいです。
だから餃子もひと口で食べられるように小さくなり発達したらしい(笑)。ちなみに同じように小さい大阪のひと口餃子は「点天」の女将の手が小さかったことが発祥らしいです。

夜はもっと他に食べたいものがあるので(玄界灘の魚とか肉とか屋台とか)、博多で昼に餃子を食べようと思うのだけど、博多って昼に開いている店が少ないんです。基本的に夜の街。だから意外と困ります。

昼に営業している博多ひと口餃子の中では「万天」(博多区)が良かったです。
メニューはめっちゃ多いですが、オススメや人気ベスト10とかが書いてあるのでわかりやすいですね。なんといってもぱりぱり餃子がうまい。餃子ににんにくを使ってないからにんにくダレとかつけて食べるとよいです。他に酢醤油もいいですが、柚胡椒だけをつけて食べるのがオススメ(そういえば「67餃子」にも柚子胡椒がありました)。
他にチーズ餃子、まるごと海老餃子、新タマネギ辛高菜餃子なども良かったです。デザート餃子があったり、新作餃子なども豊富に取りそろえ、なかなか面白い店。

東京でもポピュラーになった博多鉄なべ餃子は福岡市早良区荒江の屋台から始まっているそうです。分厚い鉄鍋で焼いてそのまま席に持ってきてくれるので冷めずにおいしいけど、脂っぽくなりがちなので早めに食べたいところです。ただビールにはとても合う。ジャンクな味に徹している感じがボクは好きですね。でもこれは昼のものというよりは「夜にビールと」ですね。

炊き餃子は博多の最近の流行。
博多では「池田商店」系が有名なようです。ボクはその中の「池田屋」(大名)に行きました。
炊き餃子(600円)は鶏ガラベースの中華スープっぽいダシで餃子を炊いたものでした。その点、トンコツベースの「67餃子」とは違いますね。餃子は野菜多めで炭火焼地鶏とともに叩いてある感じ。一人前で6コくらいの餃子がダシとともに鉄鍋で来ます。黒柚子胡椒か辛し味噌を薬味に熱々をふーふー言いながら食べる感じ。皮がモチモチでなかなかおいしいです。炭で焦がした地鶏の香りが濃い鶏ガラスープと合わさって独特の風味。
餃子を食べ終わったらそこに麺かご飯を入れて「チャンポン麺」か「おじや」にできます。「67餃子」ではチャンポン麺のみでしたね。

あー、なんか書いていたら餃子を食べたくなってきた。。。
posted by さとなお at 08:22| ラーメン・餃子 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年05月08日

いとう:覇味薑母鴨(台湾)

先日、新しくオープンした「67餃子」恵比寿店の近くを通りかかったら長い行列が見えて、「もうこんなにー」と驚くも隣りのラーメン店「阿夫利」の待ち人でした(笑)。ここのラーメンは確かにおいしいんだけど、フチが分厚い鉢を使っているせいか、口にあたる部分がいつも冷たくスープも冷めているんですね。豚肉を炙るなどといったパフォーマンスをするなら食器を温めるという料理の原点を見直して欲しいです。

>じゃ、餃子つながりで「昔の支那料理屋 開化亭」を。

ここは何度か前を通ったことがありましたが未訪でした。看板の文字からもっとポップなイメージを想像していたんですが・・・。

>たまにはこういう肩の力を抜けさせてくれる懐かしい味が食べたいです。

同感です。「餃子の王将」が売上げを伸ばして話題になっていますが、流行る要因はそんなところにもあるような気がしています。
というか、GW前半に台湾へ食べに行っていたこともあり、純粋に今一番食べたい中華かも(笑。

さて、せっかく台湾に行ってきたので、少しだけ台湾料理の話をさせてください。今回は行く直前にいろいろと調べたり現地在住の友人にリクエストしたりして、初ものばかりの楽しい食旅になりました。

台湾では、すでに暑い季節にもかかわらずスープ(鍋料理)を何度も体験しました。台湾の人は体を冷やすことを嫌い年中スープを食べるのですが、そんな中でももっとも体が温まるスープ(鍋料理)として知られるのが、今回紹介する薑母鴨です。

薑は、日本語でもはじかみと読み生姜の意味。つまり生姜と鴨のスープです。聞いただけでもパブロフの法則で温まってきそうでしょ。薑に母をつけて二文字で表現するのは古い台湾語とのこと。台湾では広く薑母鴨が食べられるそうですが、ぼくが行ったのは地下鉄石牌駅の近くにある「覇味薑母鴨」。味覇という有名な中華スープの素があるのでオヤッと思うも(笑)、そんな小手先なことは微塵も感じさせない豪快な店先。テーブルで鍋をぐつぐつ煮るからだろうけど完全なオープンエアで入口はありません。

台湾在住友人の中国語の先生による解説では、骨付きの鴨肉(彼女はアヒルと言ってましたが)と生姜をごま油で炒め、それを鍋に放り込んでスープや高粱酒、さとうきび、薬膳等を加え強烈に煮る。火鉢の置かれた各テーブルでこの鍋と一緒に炊く材料は、最近日本でも大ブームの火鍋と同様。野菜やきのこや練り物といった類ですが、スープの深みや香りが圧倒的に違うので同じ鍋料理とは思えず。しかも具材がその歴史的旨味をしっかりと吸い込んでふくらみ、とても幸せな食べ物になります。

いっぽうスープ自体は薄味なので、つけタレには塩分の強い腐乳を使用。腐乳はさとなおさんよくご存知の「とうふよう」に近いテイストで、中国では調味料としてもよく使われるようです。一見するとゴマダレみたいなんだけどまったく別物。イヤな甘味がなく、強い塩味と酸味、適度な腐臭が食欲をそそります。「覇味薑母鴨」では、そこに比較的塩分控えめな台湾の醤油を加えて、大豆発酵系をこね回すオリジナルタレを教わりました。

一番感心したのは、こちらの店、秋から春にかけては毎夜午前4時ごろまで無休で営業し、夏の間は5ヶ月ぐらい連続で休むらしい(日本のふぐ料理店にもそういった店はありますが、それはあくまで食材の都合によるものだし)。そんな人生もいいなあ・・・とか、台湾の夜空を眺めつつ考えてしまいました。
posted by 伊藤章良 at 17:14| 中国料理 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年05月06日

さとなお:開化亭(南青山)

武蔵丸の店ですか。なるほど。でも妙に高くせず安価に押さえているのは良いですね。でも並びたくないなぁ…。

じゃ、餃子つながりで「昔の支那料理屋 開化亭」を。
ここ、餃子の店ではないんですが、なんとなく最近食べた餃子の中ではよく覚えている味なので。

この店、創業30年以上になる老舗ながら、エアポケットのような地域にあるせいか(六本木通りを高樹町の交差点から渋谷方面に徒歩数分左側)意外と知られていないですね。ボクも友人から教えてもらうまで全く知りませんでした。
でも、カトリーヌ・ドヌーブが来日中に気に入って何度か来たとか、SASのKさん夫妻が贔屓にしていてよく夜ご飯に来るとか、老舗ならではのお客さんを掴んでいるようです。実際、常連になったら相当楽しそうなお店でありました。

内装はとってもレトロ。
古い柱時計がたくさん壁にかかり、その他にも美術品やら古物やらがたくさんかかっていて、壁はそれでいっぱい。調度品も骨董屋のそれ。テーブルやイスも骨董屋のそれ。全体に大正ロマン系の趣です。昔の応接間を華美にした感じ。そのごちゃごちゃ具合がボクは逆に落ち着きましたが、これは好き嫌いあるかもしれません。でも馴れると相当居心地いいだろうな。

料理も「昔の支那料理屋」を名乗るだけあって、昭和ちっく。決して最近の洗練された中国料理ではありません。でもこれを妙にうまく感じるのはボクがそういう時代に生まれた人だからなんでしょう。いや、たぶんそれだけでなく、懐かしくも古いタイプの中華として完成度が高いんだと思います。全体に味が濃いめなのでたくさんは食べられないけど、大人数でわいわい食べたら楽しいだろうなぁ。

その代表が、まずは「おこげ」。
テーブル上でおこげにあんかけ野菜をザーッとかけてくれるんだけど、湯気が盛大に立ち上がり、かなり派手。そしてうまい。懐かしい濃い味で、量もあるので多少飽きるけど、大人数だとかなり楽しい一品ですね。これはオススメ。

「丸餃子」もよいです。古い中華料理店で出てくる味なんだけど、焦点がちゃんと来ていてビールによく合う。しつこくなるギリギリで止まっている。うまいです。
そして「五目焼麺」。これもどこがどうってこともないけど、妙にホッとできる味。最近の中華って、なんかがんばっちゃっていて疲れません? たまにはこういう肩の力を抜けさせてくれる懐かしい味が食べたいです。

あれ、なんだか点心とご飯・麺系ばかりですね。いや一品もいいんです。とってもおいしいのを一品食べたんだけど、あぁ、なんだったか忘れてしまいました。そのうち再訪しようと思っているので、そのときはまた追加で書きますね。ちなみにオススメ・メニューは黒板に書いてあり、どれもこれもおいしそうでした。季節限定料理も多く、冬季限定料理にとてもおいしそうなのが並んでました。夏はどうなんだろう。

この店、たぶん、予算を告げてお任せにするととっても美味しくお得になるタイプの店ですね。店主と親しくなったら特に。そのためにはテーブル席よりも奥のカウンターに座る方が良さそうですが、そこはわりと常連で埋まっていたりします。

とりあえずまた行ってみよう。
posted by さとなお at 19:13| 中国料理 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする