2009年04月28日

いとう:67餃子(広尾)

>世界中で東京でしか食べられない独特のフュージョン料理。
>全世界の料理エッセンスを取り入れながら東京風家庭料理になっている感じ。

とても同感。そして、こういったモノは料理の分野だけに留まらず、今や東京が世界に発信する穏かな日本人らしい文化の一つかなあとも思います。

さて、かのSTREET。やはり餃子ですね。「焼き野菜の黒ごまサラダ」だけじゃなくてホッとしました。最近は焼鳥もホルモン焼にも出向く機会がありますが、ただ一軒、そこそこ高名なバーだけがちょっと自分のテイストには合わないかなあ。

では餃子で続けます。広尾は「67餃子」。この場所も比較的通り道の一つ(ナナメ前の洋食屋によく行くので)なんですが、以前はこんな店が本当に広尾にあるんだろうか?というぐらいフツーで狭い中華料理店でした。あの窮屈な店がどのように餃子店になったのか、興味は募るもいつも混んでいて並ぶ覚悟でイカネバならず、季節もよくなったしなんとか時間を作って訪問。

餃子の店なんだからソコソコ回転は早いだろうと思ったのが間違いで、人生最長の2時間待ちにてやっと入店。しかも自分達のすぐ前に並んでいた男性二人組みが出ての交代と、恐ろしいくらいの回転の悪さです。

でもそれは座ってみて納得。餃子の店という看板ですが居酒屋ですね(客もほとんど居酒屋利用です)。ちょっとした酒肴系のつまみがやたらウマイ。酒は安い。そして、何気なく置いてある調味料(ミソ、ポン酢、ゆず胡椒)と料理との相性がバツグンで、ますます「飲み」が加速します。

ここはオープン当初ビラを配っていたころにも通ったことがあり、元横綱武蔵丸のプロデュースは知ってました(営業中の代わりの場所中とか書いてあったりします)。店名は、武蔵丸が第67代横綱だからということで「67餃子」になったそう。カウンターの中にいる男性4名はすべて相撲経験者。そのうち二人は実際に武蔵丸と同部屋だったらしいです。

ところが、そんな大きな人が強烈に狭いカウンター内に4名もいるんだけど、なぜかあまり閉塞感はない。というのも、彼らの腰の低さ、人懐っこさ、会話のセンス等々、どれもとってもすばらしいんですよ。さすが日本の相撲道、というか礼節の原点を感じました。

最後に(笑)餃子ですが、そんな大きな体躯の彼らが作るにしては、小さくてカラッとしていてやさしくて食べやすい。人柄が出てます。前述の三種類ある調味料を餃子のタレにも使いますが、それもまたよしです。バリエーションでトンコツスープで煮た「炊き餃子」もあるけど、これは「67餃子」らしいストレートさに多少欠けていて違和感を憶えました。

なお、広尾店はたいへんたいへん狭いんですが、恵比寿のラーメン「アフリ」の隣りぐらいに2号店が昨日オープンしたようです。こちらは行列しないことを祈ります。

posted by 伊藤章良 at 15:58| 居酒屋 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年04月27日

さとなお:鎮海楼(目黒)

> というか、「アント・ミミ」ってめちゃめちゃプリテイですよね。
> さとなおさんが「焼き野菜の黒ごまサラダ」を食べてるシーンが想像できません(笑。

そう?(笑
でもまぁ確かに他のお客さんから「なんだあのオッサン。場違いだよ」と思われているかもしれませんね(意外と年齢層低くないんだけど)。そろそろそういう年代かも。気をつけます。

「タケハーナ」、別に知り合いがやっているわけではありません。というか、元同業がやっていることも知りませんでした。行ったのは3回かな。最近では2004年に行ってます。うわ、もう5年も前だ。
でもあれですね、「東京料理」という意味では前回ご紹介した「アント・ミミ」もそうですね。世界中で東京でしか食べられない独特のフュージョン料理。全世界の料理エッセンスを取り入れながら東京風家庭料理になっている感じ。こういう店、現代家庭料理の延長でつまらないという方もいらっしゃるでしょうが、ボクはわりと好きです。世界中で受ける可能性がある料理群だとも思っています。

さてと、目黒の「アント・ミミ」があるストリート(なんて名前なんでしょう?)、伊藤さんも「あの通りはかなり頻繁に歩くし両側の料理店にも入りますが、たいていはやきとんか海鮮居酒屋か餃子です」と書かれてますが、その餃子の店を書こうかな。

「鎮海楼」ですね。昔「一茶庵」があった場所の隣。餃子が名物だけど、一応広東料理らしいです。

とってもざっくばらんな典型的街場の中国料理店。
四角い店内にテーブルを詰め込んで、そこがご飯時には常に満杯という賑やかさ。決して清潔でもなく(不潔ではないけど)、居心地がいいわけでもないのにこんなに流行っているのは、味と値段でしょう。

まず「名物」としつこいくらいメニューに書いてある餃子。
これ4種類あるんですが、キャベツベースの焼き餃子に、ニラベースの水餃子、これ、両方ともかなりうまいですよね。自慢するだけあるかも。ボクは焼き餃子の方が好きだったけど、水餃子も高水準でした。あとは揚げ餃子と蒸し餃子があります。ひとつ4個(1個140円)から頼めるので4種類食べても16個。まずはこれを食べ比べたいところ。

一品も充実しています。メニュー数は決して多くないけど、どれもおいしそうな表記だし、実際なかなかのレベルだったと思います。餃子ほどのインパクトはないけど、安定しておいしい感じ。豆苗炒めなどの野菜系を食べましたが、どれも満足できました。

意外にいいのがチャーハン。一粒一粒パラパラでタマゴがちゃんと絡んでいてかなり本格的でした。餃子とチャーハンがちゃんとおいしい中国料理店ってなんか信頼できますよね。しかも安価。飲む量にもよりますが、ひとり4〜5000円もあれば十分お腹一杯になるでしょう。4人くらいでボトルの紹興酒飲んでればもっと安上がりかも(紹興酒も数種類あってオススメもしてあって親切です)。

ま、サラリーマンたちが大声で宴会しているし、喫煙率も高いし、インテリアのセンスは悪いし、掲載誌とか貼りまくっているし、いろいろ使いにくい点もありますが、ちょっと来てパッと食べて帰るにはそこそこいい店じゃないかと思います。サービスも手は足りてませんが迅速丁寧でした。ランチの餃子定食も人気みたいです(未食)。
posted by さとなお at 06:45| 中国料理 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年04月24日

いとう:タケハーナ(池ノ上)

「いままでありそうでなかった」みたいな視点で考えていたら、いろいろと悩んで時間が経ってしまいました。すみません。
というか、「アント・ミミ」ってめちゃめちゃプリテイですよね。さとなおさんが「焼き野菜の黒ごまサラダ」を食べてるシーンが想像できません(笑。
あの通りはかなり頻繁に歩くし両側の料理店にも入りますが、たいていはやきとんか海鮮居酒屋か餃子です。でもちょっと興味あるなあ。今度1人で行ってみようかな。

さて「いままでありそうでなかった」店として、東京料理と称している「タケハーナ」を紹介します。この店ずっと頭の片隅に、というかメモの切れ端に残っていて、いつか近くに行くことがあれば訪問しようと考えていました。なぜメモしていたかというと、発端はさとなおのおいしい店リスト。

さとなおさんの訪問は随分以前のようですが、そもそもさとなおさんと同業の方が始められた店とのことで、そんな繋がりなのかなと、いつか聞いてみたいと思いつつ忘れてました。

最寄り駅は池の上ですが淡島通り沿いといったほうがイメージしやすいかもしれません。電車の駅からは遠いんだけどクルマでは比較的行きやすく、焼肉の「韓てら」を筆頭にいい感じの飲食店が集まりつつあって、第二の三宿とも呼ばれているらしい。「タケハーナ」もそんなクルマ使いの業界人と地元の大人を取り込んで、堅実にファンを作り続けているようです。

トウキョウ・キュイジーヌと自ら名乗るように、西洋・アジア料理の和風アレンジが基本。と書くと、オレはだまされないぞ!的印象を持つ人も多いでしょう。でも、ハッとさせられるぐらいオイシイモノもあって一皿の量も決して少なくなく、ナカナカ満足します。

というか、こういったフレンチ・イタリアンの和風アレンジは、今こぞってヨーロッパの料理人がトライしている分野で、(もちろん料理の完成度は別としても)大げさに言えば「時代が追いついてきた」感もあったかな。ラタテゥイユの隠し味に梅干しを使ったりとか。

ワインはヨーロッパの南の方に集中してリスト化されてるんだけど、「タケハーナ」の料理の傾向に照らし合わせるとちょっと地域が違うかなあという気もしました。

そして、場所柄というか客層というか、喫煙率高いですね。さすがに郊外店だけあって店内はドカンと広くゆったりとしてるんだけど、1人がタバコをくわえると一瞬でダイニング中に煙が回ります。さらに、ぼくは灰皿はゴミ箱だと思っているので、タバコの煙云々よりも席に着く前から食卓の上にゴミ箱が置いてある店には抵抗を感じます。

なお、さとなおさんも大好きというオクラのピクルスは今も健在でしたよ。
posted by 伊藤章良 at 21:47| 無国籍料理・その他 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年04月19日

さとなお:アント・ミミ(目黒)

あ、あの辺、行動範囲内だったのですね。それは失礼いたしました。「イレブンフーズ」も懐かしいです。たしか元の店が「みよし」だから、つまり3+4+4=11でイレブンフーズなんですよね。

「インダルジ」、知りませんでした。アメリカ修業というのはいいですね。アメリカの美味しさ・新しさにはよく驚かされます。この店もそんな感じですね。まぁ予約が取れないのではなかなか行けないけど。

じゃ、「いままでありそうでなかった」つながりで、目黒の「アント・ミミ」を書いてみます。aunt MIMI。つまり、ミミおばさん、って名前の店です。

なんというか「夜の家庭料理定食ダイナー」みたいな感じ。
ミミおばさんの厨房がそのまま手作りカフェになっている雰囲気で、郊外には意外とあるタイプの店かもしれないけど、東京の真ん中ではまだ「ありそうでなかった」店だと思います。

ソファや座り心地の良さそうなチェアーがあり、女性だけの従業員が楽しそうに働いている手作りカフェなんだけど、でも実際はご飯屋さんで、魅力的な家庭料理がメニューに並んでいます。
焼きネギ、野菜のピクルス、焼き野菜の黒ごまサラダ、山芋の揚げだし、キャベツメンチ、旬野菜とアンチョビのオーヴン焼き、地鶏の南蛮、雑穀ハンバーグ、イカのわた焼き、芽ひじきと桜海老の卵焼き、チーズピザ、ペペロンチーノ、塩麺、チャーハン、おにぎりなどなど。
ボーダレスな日本の家庭料理が一工夫されて並んでいる感じ。ほとんどが数百円単位なので安心してオーダーできます。

で、ひとり暮らしをしている人にはたまらないなぁと思うのは「夕ごはんセット」。
〆のごはん・味噌汁・漬け物セットが550円なんですね。24時までやっているし、会社帰りや学校帰りで、料理を一品をとって、+550円して、さっと夜ご飯にするなんてとってもイイと思います。独身の味方。しかもちょっとオシャレ。独身のひとり晩飯ってわびしさが漂いがちだけど、ここだとそんな感じは皆無です。

コーヒーのみの利用も可能でスウィーツも揃っています。お酒も自家製サングリアからミミ風カクテル、ビール、ワイン、焼酎、ウィスキーなど幅広く揃えています。そして何より店長(ミミおばさん?)が親切丁寧でいい感じ。

まぁ逆に「ありがち」とも言えるかもしれないけど、意外とありそうでなかった形態とクオリティだと思うなぁ。
posted by さとなお at 23:21| 無国籍料理・その他 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年04月16日

いとう:インダルジ(田原町)

「割烹 牧野」、知りませんでした。
ぼくはあの界隈とはそれほど縁がないわけではなくて、2000年ころまでは毎日のように仕事で青物横丁に通ってました。といっても新馬場では「イレブンフーズ」というラーメン店にしか行ったことがなかったですが。

活穴子は、そのパフォーマンスも含めてぜひ試してみたいですね。穴子で有名な港に近いこともあって興味深々です。あの界隈は、実は昔ながらの江戸湾岸の名残を多く見ることができるんだなと感心しました。

さて、ぼくも穴場としたら超穴場なんだけど、雑誌に載りすぎて穴場店とはいえなくなってしまった、コンテンポラリー・フレンチダイニングの「インダルジ」です。

ここは浅草というか最寄り駅は田原町。住宅街をてくてく歩くとポッと灯りが見えてきます。伺うまでは看板も出ていないような隠れ家かと想像するも、回りに明るい場所がなく店には大きな看板も掲げてあり、周囲からはかなり異彩を放っています(昼間に行ったこともあるのですが、明るい時間だと、気づかず通り過ぎてしまいました 笑)。

「インダルジ」は一見すると美容院とか喫茶店みたいな外観ですが、入るとそこは4席のカウンターと向い側にあるキッチンのみ。いままでありそうでなかった、洋食のカウンター割烹がまさに存在していました。キッチン自体も最低限のしつらえ。IHのコンロが二つ、ディッシュアップ用の台、シンクの三種のみ。ただ、冷蔵庫やオーブン等の調理器具は客から見えない奥に配置されているようです。

「インダルジ」でまずぼくが感じたのはシェフのスマートさ。店の仕組みややり方一つ一つに頭のいい人なんだなあと嘆息することばかり。それを奇をてらうことなく自然体で丁寧にこなしていきます。ここまで本格的なプライベート洋食割烹も初の試みなら、アメリカで料理を勉強しアメリカの有名レストランで修業した後、日本で個人店をオープンした人も、ほぼ初めてじゃないかな。料理修業もヨーロッパだけの時代じゃないことの幕開けですね。

この田原町という場所も、もともとご実家のひとつとのこと。江戸川橋の「ラ・バリック」などもそうですが、店自体に客を引きつける魅力があれば、地代のかからない(もしくはゼロかもしれない)マイナーな場所で開業し、その分を客に還元していこうとの意図は大歓迎です。

料理はとても軽い。バターなんかもほとんど使っていない感じ。逆に野菜を多用し野菜が持つパワーや本来のテイストで料理全体を整えるさまは、なるほどネオアメリカ料理の流れかなあと。でも、たいへんポーションが小さいのはつらかったです。すべてひとりで対応されるので時間短縮の意味も含めてのサイズとは思うのですが、できればもうちょっと高くてもいいから腹一杯食べたいよー。

あと、寂しいのはワインの種類が少ないのとパンがないこと。
しかもワインは国産しかリストにありません。日本の食材には日本のワインが合うとの説明があったけど、もともと選択肢の少ない日本のワインに限定したり、パンのおかわりに対応できないのでパンをやめてコースの最後にパスタを持ってくる等、ここでもシェフのスマートさが光るとも受け取れるんですが、やはり食いしん坊の大酒のみにはキツかったです(汗。

ただ、「インダルジ」の自宅に招かれたようなアットホーム感といい真摯なシェフの受け答えといいとても快適な時間で、スグにでも再訪したいものの、次回予約が取れるのは8月だそうで。
posted by 伊藤章良 at 13:29| 太平洋・カリフォルニア料理 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年04月12日

さとなお:割烹 牧野(品川)

新宿はボクの行動範囲外にあるので、こういう穴場のお店の紹介、助かります。とはいえ土地勘がないのでいつ辿り着けるか微妙ではありますが。

では逆にボクは伊藤さんの行動範囲外だと思われる品川の店をご紹介しましょう。といってもボクにとってもバリバリ行動範囲ってわけでもないんだけど。
場所的には品川というか、駅で言うと京浜急行の新馬場駅が最寄り。品川駅からでも旧東海道を南に歩いて行って15分ちょいという立地の店です。品川神社のすぐ近く。店の名は「割烹 牧野」

ここ、穴場の名店です。
店名は割烹ですが、感じとしては居酒屋ですね。雰囲気は居酒屋的でかなりカジュアル。値段も居酒屋的。ひとり5000円もあれば腹一杯の大満足です。でも料理レベルが割烹なんです。安くてうまい。だから常に混んでいます。予約必。近くに勤めている知り合いから教えてもらったのですが、大正解の店でした。

まず刺身盛りがいいですね。豪華な入れ物で出てくるんですが、磯盛り(3品)で1800円。7品盛られる大漁盛りで3500円と、地方港町レベルの安さ。しかも魚の質が良く、かなりいい感じ。一匹ものも活け締めで1000円前後で食べられたりして、とにかくお得感があります。活アジのおどり食いなんかなんと800円(一匹そのまま出てきます)。活クルマエビ3本のおどり食いで950円。んー。仕入れ値を想像すると「なんで?」と思えるような値段なので多少警戒心も湧くんですが、食べてみるとちゃんとおいしい。

珍しいのは活穴子です。水槽から取り出した生きている穴子をその場で捌いて七輪で焼くんですが、穴子がぴくぴく動いている状態。この「活穴子の備長炭七輪焼」で1680円です。安ければいいってもんでもないけど、まぁ座は盛り上がりますね。なにしろ穴子の身がぴくぴく動いてるのを自分で焼くんですから。

他の一品もなかなか。おひたし系もまぁまぁだし、サラダも良かったです。ポテトサラダとかもうまいし、漁師のまかない飯(いろんな刺身の切り落としと生卵で食べる)も良かったなぁ。このまかない飯、800〜1000円くらいとっても良さそうなのに680円。安いです。

2階は座敷になっていて、鍋のコースが3500円から。ふぐコースも5300円だったりします。この店の売りのひとつであるふぐ。まだ食べてませんが、時季になったら行ってみたいですね(安いし)。でもコースの中ではお好み鍋コースが魅力的。お通し・お造り盛り合わせ・ふぐ唐揚げ・活穴子の備長炭七輪焼・活車えび七輪・お好み鍋・雑炊セット・香の物で4700円はお得です。

だいたい、鮮度を売りにする店ってもうひとつなこと多いですよね。魚の美味しさは鮮度だけでははかれないし。さらに水槽がある店ってそんなに好きではないんです。水槽の存在と魚の美味しさは比例しないことも多い(逆にまずくなっている場合も多いし)。
とはいえ、この店はすべてがいい方に回転している気がします。しかも場所柄もあって安い。この価格帯ならいろいろ許せちゃいます。日本酒や焼酎の揃えもちゃんとしているし、品川近辺で魚が食べたいときは頭に入れておきたい店ですね。オススメ。

posted by さとなお at 17:58| 和食(小料理・割烹・郷土料理) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年04月10日

いとう:やまもと(千駄ヶ谷)

「伊勢うどん」についての興味深いお話、ありがとうございます。
もともと関西人は麺類の濃いつゆを見ただけで嫌悪を感じる傾向があり、ぼくも大阪在住のころ初めて伊勢うどんに接して、あまりに関西らしからぬ見た目とテイストで相当驚きました。でもさとなおさんの「意外と好き」と言われる感覚もよく分かります。
ああ久しぶりに食べたくなってきたなあ。本当に東京には伊勢うどん屋は存在しないのでしょうか。

さて、さとなおさんが「伊勢うどん」という西の麺についてだったので続けてぼくも西テイストの麺。といってもお店は東京です。東京でも今や讃岐うどんはどこでも食べられますが、薄口つゆの温そばを食べさせるところはあまり見当たらないように思うのですね(ぼくが知らないだけかもしれませんが)。で、別の用事で近所まで来ていてふと見つけて入った「おそば やまもと」が、まさに薄口つゆの温そばで感激しました。

場所は千駄ヶ谷とはいえ駅からはかなり遠方で、大通り(外苑西通り)から路地を入った内藤町と呼ばれる住宅街の中。
テーブルにつくなり京都祇園は原了郭の黒七味を発見。でも関東のそばつゆと相性がいいとは思わないので、おやっと首をかしげていると、運ばれてきた温そばはカツオ節の香り立つ薄口のつゆ。薬味用小皿には葉ネギ(緑の部分ですね)が載っています。しかも器は陶器ではなく漆器。ちなみにぼくの大阪の実家では麺類を食べるときには漆器を使います。

麺は少し太めでモチモチ感があり、温かいそばでも歯ごたえ十分。たっぷりの薄口つゆや葉ネギとよく絡んで深みも倍増。黒七味との辛さとも相まってまさに西のテイスト。とは思うものの、厨房から聞こえてくるスタッフの指示や会話に一切関西なまりはなく、関西出身者が出した店ではなさそう。(京都に「やまもと」といううまい日本酒があって、こちらの酒のメニューにも一番に載っていたので、酒蔵関係者の方かなあとも思ったのです)

けっこういい店を見つけたぞと、帰りがけ店のスタッフに「西のおそばなんですね」と話すと「いえ、今日は信州のものです」と蕎麦粉に対する回答をされてしまいました(笑。

ネット環境のある場所に戻って早速「おそば やまもと」を検索するも、なんと一件もヒットせず。ネットで出自を追っかけようとの思惑は大ハズレ。
そこで、少し時を置いて再訪。すでに初夏の気候ではありましたが、前回に引き続き温そばをチョイス。店主らしき若い好青年に、どちらのご出身ですか? と問うたところ、練馬の店で修業しましたとの回答。薄口のつゆはどうして? と続けると、修業した店でも温そばは薄口のつゆを出していたのだとそう。ちなみに冷そばは濃い辛口つゆらしいです。

そんな店主の言葉や店の雰囲気を手がかりに練馬の修業先を探しているとまさにピッタリの高名な蕎麦店を発見。ただ何人ものそば通がその店のレビューを書いているんですが、誰一人として温そばを食べてないんですね。ああそんなものかと、ぜひこの練馬の店にも行ってみようと決意しました。


ちなみにネットで一件もヒットしなかったので、念のため。

「おそば やまもと」
新宿区内藤町1-9 03-5269-4114
posted by 伊藤章良 at 17:14| 蕎麦・うどん | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年04月08日

さとなお:伊勢うどん

「すし居酒屋 松ちゃん」って店名だけ聞いたら絶対入らないタイプの店ですね。でもやたら安くて朝9時まで、って、使い勝手いいかも。

さて今日は、前回予告したように「伊勢うどん」について書いてみようと思います。

伊勢うどんってマイナーなので知らない方も多いですよね。東京とか大阪にも「伊勢うどん屋」って見たことないですから、本当に伊勢地区のみに発達したうどんなのだと思います。
元々、江戸時代の伊勢参りで訪れる大勢の旅人のために素早く出せるように作り出されたファストフード。麺は茹でっぱなしにしておいて、注文が入ったら丼にそのまま入れ、上からパッとタレ(甘辛く煮た真っ黒なたまり醤油状のもの)をかけただけ。タレは少なめでぬるいのですぐ食べられます。たぶん昔は立ち食いでパッと食べてお腹を満たしてお参りに行ったんじゃないかな。汁もなく、熱すぎもせず、具もなくて、要はすばやく腹を満たす食べ物だったのだと思います。

極太の麺は茹ですぎでブニャブニャです。で、タレは鰹節や煮干しでとったダシにたまり醤油などを加えたどす黒いもの。まずそうでしょう?(笑)。実際、地元でも「伊勢うどんはまずい」と言っている人に何人も会いました。でもね、うどん愛が強いボクとしては「これはこれ」だと思っているし、意外と好きなんです。
今回は7軒食べてみましたが、それぞれの店に個性があり、食べ慣れるほどに魅力がわかってきました。観光旅行で一軒食べて「まずい」と思っている方、ぜひ数軒食べてみてほしいな。

行ったのは「ふくすけ」「岡田屋」「ちとせ」「まめや」「山口屋」「中むら」「起矢食堂」の7軒。
内宮に近いのが「ふくすけ」「岡田屋」。外宮に近いのが「中むら」「山口屋」。伊勢駅に近いのが「まめや」。宇治山田駅に近いのが「ちとせ」「起矢食堂」はどこからも遠いですが、まぁ伊勢駅から歩いて15分くらいです。

昔から伊勢うどんを食べているわけではないけど、7軒をほぼ2日で食べ比べた経験からすると、「もっとも伊勢うどんっぽいと言われるんだろうな」と思われるのが「ちとせ」「起矢食堂」でした。
麺が違います。本当にぶにゃぶにゃのぐだぐだで、何の抵抗もなく歯を受け入れ、その極太さから歯と一体になるような食感を与えた後、にゅるりと口の中に入っていくみたいな、なんつうか、んー、書いててまずそうですね(笑)。でも馴れるとこのぶにゃぶにゃでぐだぐだな感じがわりとクセになり、おいしく感じます。

逆に「中むら」「まめや」は伊勢うどんなんだけど、麺の完成度が高いんです。伊勢うどんじゃない方向に。
つまりエッジが立つまでは行かないけど、コシがあって歯ごたえもある感じ。ただ、そういう意味では普通のうどんに近づいちゃうわけで、ボク的には「どうせならもっとぶにゃぶにゃにして!」と思っちゃいます。「中むら」はダシがサラサラ系で、これはかなり特徴的でした。そういう意味で伊勢うどんをベースに「うどんとしての完成度を高めた」という感じの店ですね。伊勢うどんっぽい、みたいな基準を取っ払うとココが一番おいしかったかもしれません。

内宮近く、おかげ横丁にある「ふくすけ」は、麺とタレのバランスがよく、クセも少ないので、観光客で特にうどん愛が強くない方はここ一軒でもいいかもしれない、と思いました。タレに椎茸が効いていてうまいです。麺もぶにゃぶにゃさが少し足りないけど、まぁバランスがいい無難な感じです。

残りの2軒、「岡田屋」「山口屋」はタレが独特でした。「岡田屋」はとろみがある珍しいタレ。「山口屋」はかなりクセのあるタレですね。しかも麺が7軒の中で一番重いです。ここは上級者向けかも。

真っ黒なタレって見た目が辛そうですが、どの店も甘さと辛さのバランスをちゃんととっていて、意外とあっさりしています。タレの好みで言うと、上品に甘かった「ちとせ」、バランスがよい「ふくすけ」「起矢食堂」が良かったかな。

まぁ各店の感想はまたボクのサイト内に上げますが、伊勢うどんとしてのオススメは「ちとせ」「起矢食堂」「ふくすけ」でしょうか。うどんとしてうまいのは「中むら」「まめや」ですね。

ちょっとわかりにくいまとめになっちゃいましたが、とりあえず。
posted by さとなお at 12:16| 蕎麦・うどん | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする