2008年03月29日

いとう:五指山(松蔭神社前)

台北の「阜杭豆漿」。朝ゴハンの店ということですが、本当に美味しそうですね。ぼくも豆乳については「ふーん」みたいな感じなので、なかなか想像がつきません。特に、わざわざ二日酔いになってまで食べてみたいという「鹹豆漿(シェンドゥジャン)」なんて、恐ろしすぎます。

もちろんこのテイストを日本で体験できる店はないんだろうなあ。
まだまだ知らないことが沢山あってワクワクしますな。ぼくは中国本土しか行ったことがないんですが、それにしても中国は朝食の宝庫だと思います。

では、ぼくは普通に読めるであろう日本の中国料理店「五指山」。ごしざんと読みます(そのままです 笑)。ここは、ぼくが愛読している石井AQ&ヘベさんのホームページ「楽しいレストラン」に、我が家的大発見と賞賛されていた「陸羽壷」という四川料理店が、駒澤大学から松蔭神社前に移転してできた店。

「楽しいレストラン」に掲載されていた5年近く前からずっと、一度は行きたいなあと密かに画策するもなかなか実現せず、移転をきっかけにやっと訪問がかないました。

東急世田谷線の松蔭神社前、今までほんの数回しか訪れたことのない場所ですが(もちろん食べることが目的で)、改めて、駅前から松蔭神社にいたる静かでのどかで昭和な道には心打たれます。

そんな、午後6時までは車も締め出している通りの一角。注意して見ないと確実に通り過ぎる(実際一度通り過ぎてしまいました)、真新しい「五指山」の文字。その門構えはお世辞にもセンスがいいとは言えません。というか、どなたか「もう少し違う文字にすれば」、とアドバイスをしてあげなかったのかなあと心配するほど。

でも、心配をよそに意を決して入店。店内でも表の殺風景を引きずったまま席に着いて、壁にかかげられたメニューを目にしたとたん、一気に気分が変わりました。

ふー、どのメニューもすごいシズル感。手書きの文字が大小だったりカタカナが読みにくかったりと、そんなことは全く気にならず、何度も何度もメニューを目で追ってしまいます。

トータルでマイルドな方向に納めがちな日本の中華において、辛い・苦いといった味の極みにきっちりと焦点があった料理。特に豚肉のスネを骨ごと煮込んだもの(料理名失念 要予約)は、凄かった。ここ数ヶ月間のベスト豚肉料理かもしれません。また、最近比較的味わえるようになってきた土鍋で供される本格麻婆豆腐も、フリークならば一度は試してみるべきでしょう。

メニュー内容は相当レアなのですが、そんな難しいことを考えず、普通に個性的な中国料理を楽しんでいる人多数。そして、全く気の置けない価格なのも大きな魅力です。
posted by 伊藤章良 at 23:31| 中国料理 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年03月25日

さとなお:阜杭豆漿(台北)

じゃ、ボクも読みにくい名前の店で。
台湾は台北の「阜杭豆漿」。フーハン・ドゥジャンと読みます。って、読めるか!(笑)

先週、台湾に家族旅行で行って、おいしい店にいくつか当たりました。その中の一軒、朝ご飯の店です。
台湾人って朝に豆漿(豆乳スープ)を飲む人がとても多いらしいのです。豆乳と焼餅(釜で焼いたナンみたいなパン)か油條(揚げパン)で朝ご飯を済ます。ふーんって感じで「そんなのおいしいのかな」と思っていたけど、一度食べると病みつきになります。こりゃうまいわ。この店も朝しかやっていない店で、イートインの人とその倍くらいテイクアウトの人がいます。ここで買ってオフィスで食べるんですね。

ボクは豆乳がそんなに好きではないのだけど、まず、ただの豆乳、つまり豆漿がうまい。へー、って驚きがあります。しかも砂糖を混ぜた豆漿があるんだけど、これがいいんです。豆乳の新たな魅力を発見した気分(何も言わないと砂糖入りが出てきます)。

で、「鹹豆漿(シェンドゥジャン)」という、豆乳に黒酢を入れておぼろ豆腐状になった食べ物が名物なんだけど、これがまたべらぼうにうまい。特に二日酔いの朝なんか身に染み渡るだろうなぁ。これを二日酔いの朝に食べたいがためにわざわざ二日酔いを目指してみたいほど。

そしてそして、サイドディッシュ的なメニュー、厚焼餅(夾蛋:卵焼入)、焦糖舐酥餅(キャラメル焼餅)、蘿蔔絲酥餅(大根切り焼餅)なんかがまたうまい。アンが入った甘いヤツやネギが入った餅もあるんだけど、そっちもうまい。思わず翌日も行って食べたくらいです。ボクって二日連続で行くことあまりないんだけど、ここはどうしても食べたくて。

特に厚焼餅(夾蛋)のうまさ。
窯の内側に生地を貼って厚焼餅を焼くんだけど、そこに薄焼きの卵焼きを挟むんです。生地はうまいし、卵焼きはよく合うし。シンプルだけどうまいはぁ。

MRT板南線善導寺駅5番出口真ん前のおんぼろビルの2階にあるんだけど、店もまさにおんぼろ。
カウンター前は大行列。内用(イートイン)と外帯(テイクアウト)の列に分かれているので、旅行者は内用に並びます。で、カウンターの左端に日本語メニューが置いてあるので、それを指さしながら注文すると良いです。

鹹豆漿が20元(70円ほど)、厚焼餅(夾蛋)も20元。だから150円くらいで大満足できます。
ボクの中のベスト・オブ・アサメシのひとつとなりました。
posted by さとなお at 18:59| 海外のうまい店 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年03月22日

いとう:和楽(渋谷)

>まぁそれはそれとして、ちょっと前に再訪したのですが、
>美しさはそのままに、料理は強くなっていました。

そうなんですか。
ぼくも以前の美しくて線の細い印象をずっと持っていたのでが、変化しているんですね。ミシュランもちゃんと見てるなあ(笑)。ミシュランという迷惑な巨大台風が通り過ぎて、星を取ったもののナントカ今までどおり踏みとどまっている店と、少し別の方向に曲がってしまった店があるような気がします。ま、そんなことはいずれ書いてみるとして、

ぼくも、もう少し読みにくい店名で引っ張ってみます(笑。
渋谷にある「和楽」。これで「わく」と読ませます。
漢字なのでフランス語などよりなじみもあるし、和に楽しいと書いて・・・、などと伝える方法も簡単。また、「わらく」なら同名の雑誌があったり飲食店にもありそうで、それを嫌ったのかもしれません。でも、やっぱりちょっとつらいかなあ・・・。

さて「和楽」。実は「なごみダイニンク」とのキャッチフレーズがついていまして、ぼくが一番苦手なダイニング系。自主的に行くことも友人が連れて行ってくれることもなかったはず。ただ、仕事で付き合いがある方は、ほとんどがぼくの食べ好き本性を知らず(ただのノンベイと思われているようで)、こういった機会にタマに恵まれることもあるのです。

で、この「和楽」。予想に反してといったら失礼ですがとても居心地のいい店でした。場所は渋谷の桜丘方面。前回も書きましたが(笑)スクランブル交差点を渡ることなく(歩道橋と坂道は少々つらいですけど)、坂を半ば上がりきったところを折れた一角。

表には大きな看板も出ておらず、知らずに行くと別のレストランに入ってしまいそうなほどの細い路地を進んで左。「ここだよ」と連れられた瞬間、その看板のロゴ(いかにもなデザイン)を見てダイニングバーか・・・と逡巡。入口は小さく隠れ家的ながら中は狭く感じない(天井高もそこそこある)ワケアリの空間。しかも、ラウンジ風の白い椅子だったり、入りくんで個室が作ってあったりと、典型的なダイニング仕立て。

ところが、カウンターに陣取って食事をスタートさせるとそんな気分も一変。とても気骨のあるシンプルな(中には一工夫凝らした)居酒屋料理(板さんも男っぽい人ばかり)、温かい女性のサービス、十分すぎる焼酎のラインナップ(ま、色のついた甘いロングカクテルも数多くメニューにはありましたが 汗)、そしてとても安価。
渋谷にして、下町の正統派居酒屋でオッサン同士腹を割ってじっくりと飲んでいるような、不思議な高揚感に見舞われました。

日付が変わっても営業しているようだし、ここは渋谷の隠し玉として知っておくに足る良店だと思います。「和楽」の料理やソフト面とは違和感のある内装も、店全体を居抜きで借りたので、こういう形でしか打ち出さざるを得なかった(渋谷ということもあるし)のかなあと解釈もできそうです。

なお、「和楽」にはとても充実したウェプサイトがあり、更新頻度も高く頑張っておられるんですが、このウェブサイトからもぼくが実際に訪れて感じた「和楽」の魅力は伝わりにくいかなあ。コミュニケーションの手法にはまだまだ改善すべき部分があると、今回も痛感してしまいました。
posted by 伊藤章良 at 16:35| 居酒屋 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年03月17日

さとなお:OHARA ET CIE(西麻布)

>こちらの正式な店名は「BONGOUT NOH」です。
>が、はっきり言って正確な発音がよく分かりません。

確かにそうですね。
ネット上では「ボングウ・ノウ」と書いているヒトが多いようですが、正確には何なのでしょう? いずれにしても店名が読めないのはなかなかしんどいです。謎めいてはいますが、クチコミで伝わりにくい。雑誌よりもテレビよりもクチコミで広まっていく今の世の中では相当不利ではあります。

じゃ、ボクも読めない(読みにくい)つながりでフレンチの「OHARA ET CIE」
読み慣れると「オオハラ・エ・シーアイイー」と普通に呼べるのだけど、それまでは「オハラ・エ・チエ」とか「オハラ・エ・シー」とか「オハラ・イーティー・シェー」(これはないか)とか、まぁいろんな読み方を頭の中でしました。少なくともオオハラとは読まないし、その後のCIEもシーアイイーと最初から読むヒトはいない気がします。
どうやら「大原・アンド・カンパニー」的意味だとか(CIE=CO.LTD.みたいな意味なのだそうな)。大原シェフと仲間たち、みたいな? うーん、気持ちはわかるけど、やっぱり不利だよなー。

今年ミシュランでひとつ星を獲ったらしいですが、ボクが初訪問したときはもう7年も前。
白を基調としたインテリアで、間接光も上手に使っていて、清潔感と透明感にあふれていて印象的でした。スタイリッシュなので外国人ウケするでしょうね。

ただ、料理の印象は比較的弱かったんです。
当時としては時代の先端的な美しい料理群だったけど、美しさが先に立って、どのお皿も少しずつ弱くて惜しい。おいしいんだけど、もうちょっと強いといいなぁと思わされました。なんかインテリアのクールな印象を料理が裏切らなくて、全体のコンセプトが一致しすぎている感じが逆に印象を弱めているような。
インテリアと料理がマッチしすぎると、逆につまらなくなるって、伊藤さん、ない?

まぁそれはそれとして、ちょっと前に再訪したのですが、美しさはそのままに、料理は強くなっていました。
コースの流れがとてもよく、おいしい料理が飽きないように構成されて出てきます。相変わらず夜の最低コース(プリフィクス)が5000円と安いし、満足度は高いですね。敢えて言えば、ボクにはちょっと量が少ないかな。全体に女性向けのレストランなので仕方ないけど。

ただ、この雰囲気とこの料理に比して、サービスはきわめて普通。これでクールなサービスがついたらもっと良くなるのになぁと思わされました。あと、7年前だと「いかにも東京っぽいレストラン」だったこの店も、似たような店が増えたこともあって、多少損してきているかもしれません。今後どう変わっていくのか楽しみな一店ではあります。
posted by さとなお at 22:07| フレンチ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年03月12日

いとう:ボングー・ノー(渋谷)

>じゃ、深夜つながりで東京駅前の「新丸ビル レストランゾーン」を。

こういう場所に深夜に出かけるパワーあるさとなおさんは、改めてさすがだと思うなあ。明け方まで丸の内にいるというのは、東京フォーラムでの仕事(前日の仕込みですね)以外には全く経験がありません。

でも、以前東京フォーラムでトンカンやっていて明け方を迎えたときスゴク寂しい思いをしたので、今なら近くに強い味方が待っていることをしっかり憶えておきます。

そうそう「新丸ビル」には、沖縄料理の「うりずん」があるんですね。那覇の店にはさとなおさんに連れて行っていただきました。冬だというのに暑くてムシムシしたまったり感と、安里屋ユンタを歌いながらの帰り道をよく憶えています。さとなおさんの歌を聴いたのは、あの時が最初で最後かな(笑)。

では、ぼくも深夜つながりで、渋谷の「ボングー・ノー」を。
渋谷は大人の行く店に困る、とはよく聞くセリフ。でも、じっくり探せばさすがに飲食店の宝庫で、そこそこ見つかるんですね(ただ、駅を降りてからその店に行き着くまでにヘトヘトになっちゃうんだけど)。その点「ボングー・ノー」は宮益坂を上がって左のわき道に入ったところ。スクランブル交差点を通ることなく、また、青山や六本木方面からの帰り道でも絶好の場所にあります。ヘビーな内容でなければ、シアターコクーンや青山円形劇場等の観劇の後なんかにもイイです。

洋風立ち飲み系で成功を収めている飲食グループが、少々大人向けに立ち飲みとテーブルのダイニングを併用して作ったとても使いやすい空間(表から見ると立ち飲みだけに見えるんだけど奥にテーブル席があって、初めての人にはちょっと驚きがあるかも)。

ぼくがけっこう気に入ったのがここの料理。もう少し一皿のボリュームがあればもっと嬉しいけど、カジュアルな雰囲気ながらきちんと焦点の合ったビストロ料理がたくさんオンメニューされています。冬の時期にはジビエも見かけるし、先日はグルヌイユなどもありました。

それと、深夜族にもうれしい炭水化物系。特にパスタがとてもウマイのでイタリアンだと勘違いしているブログも見かけましたが、それぐらい楽しみのひとつ。

反面、ワインリストがちょっと難しかったかなあ。決して悪いという意味ではありません。ただ、料理のカジュアルさ・飛びつきやすさに比してワインは好事家的。で、そのわりに、ワインについて質問してもきちんと答えられるスタッフがおらず、何度も「少々お待ちください」が繰り返される始末(汗。

最後に。
あまりお店の雰囲気とは関係ないんですが、こちらの正式な店名は「BONGOUT NOH」です。が、はっきり言って正確な発音がよく分かりません。普通の日本人なら「ぼんぐあうと・のう」と読んでしまいます(アメリカ人でもそう読むような気がします)。オフィシャルなカタカナ表記がウェブサイト等で存在しないか探したものの見つからず、あえて自分で判断し「ボングー・ノー」とカタカナで書きました。

こういった読めない店名は、お店の企画意図も分からないでもないけど、人と待ち合わせたり人に紹介したりといった場面で「伝える」には少々つらいですね。佐藤尚之さんが説かれるところのコミュニケーションデザインができていないように感じます。
posted by 伊藤章良 at 17:24| フレンチ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年03月09日

さとなお:新丸ビル レストランゾーン(丸の内)

深夜に蕎麦が食べられるのは大変貴重ですね。
しかもあの店はワインが充実しているので、前の店でワインを飲んできた場合とても助かります。ワインの後に日本酒や焼酎に切り替えると翌日こたえる年齢にもなってきましたし。

じゃ、深夜つながりで東京駅前の「新丸ビル レストランゾーン」を。

ええ、5〜7階レストランゾーン全体を紹介します。
というのも、意外と知られていないのですが、新丸ビルのレストランフロアって「28時までやっている」んです。
そう、午前4時。
日曜祝日は23時までですが、月曜から土曜まで、ああいうオフィスビルにしては超珍しいことですがド深夜までやっているのです。

正確に言うと、28時までやっているのは、5階の一部店舗(那覇の名店「うりずん」や韓国料理の「遊牧 菜家」、ドイツビアバー「Franz Club」)と、7階の大半(無国籍料理「MUSMUS」、洋食「自由が丘グリル」、蕎麦「ソバキチ」、スパニッシュイタリアン「RIGOLETTO WINE & BAR」、ダイニング「SO TIRED」、バー「来夢来人」)。
5階のほとんどと6階は23時くらいに終わります(一部26時までとかもあります)。

でも、丸の内で午前4時って便利じゃないですか?

最近では銀座や京橋にも深夜までやっている店が増えましたが、とはいえこの近辺でド深夜にこれだけ選択肢が多いのはありがたいし、しかもいろいろ移動しなくても1カ所で選べるのもド深夜にはうれしいですね。千鳥足でも大丈夫だし。ビル内だから空調も万全だし。暗い夜道を歩くより安全だし(特に女の子)。

もちろん、こういう新ビルは家賃が高いから原価率を下げないとやってけないし、サービスもアルバイトが多いし、無休なのでシェフが入れ替わったりするし、つまり食事やサービスの質はハテナなことも多いんです。値段も割高だったりする。
そういう意味でボクは率先して行くことはあまりないのですが、「ド深夜であるなら話は別。超便利だし楽しい」。

そのうえ、ここ、フロア全体が路地風に構成されていてちょっと楽しいんですね。どの店も境がなく地続きみたいになっている。いかにも空間プロデューサーが考えそうな「狙い」にまんまと積極的に乗っちゃうのも深夜の千鳥足には楽しいです。ちょっとずつ食べて数店ハシゴする感じ。ボクは「MUSMUS」で数品、「うりずん」で数品、「ソバキチ」で蕎麦、みたいな流れをしたことがあります。

大阪勤務時代だったら、午前4時までここで飲んで、近くのカフェで時間をつぶし、そのまま始発新幹線で大阪に帰る、とかもありだなぁとか…。ま、そんな使い方はともかく、深夜にもう一軒行きたいとき、次の店を探してウロウロしたり、仕方がないからってしょーもないラーメン屋やチェーン居酒屋に入ってしまったり、危ない盛り場で朝になるのを待ったりするよりずっといいかも。

選択肢が多い & 空調万全 & 女性にとって安全性が高い & 店間移動のタクシー代不要 & あと少し時間つぶせば東京駅から始発に乗れる、などなど。ド深夜にはオススメです。
posted by さとなお at 08:40| 雑談 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年03月04日

いとう:山長(恵比寿)

最初に少しご報告です。
幻冬舎の雑誌「GOETHE」4月号の特集「ミシュラン東京版の13の疑惑」での見城徹氏と宇田川悟氏との対談冒頭。宇田川悟さんが、月刊PLAYBOY誌上でのミシュラン座談会(山本益博さん、宇田川悟さん、横川潤さん、私が参加)の際、私が山本益博さんに「山本先生!」と呼んで崇拝していた、との記述があったのですが、私はあの座談会上で山本さんをそのように呼んだ記憶がありません。

ただ、イベントプロデューサーという本業の立場で講演会の企画・運営を頻繁に実施するので、文字通り「先生方」と接する機会も多くあります。それゆえ無意識のうちに先生と呼んでいたのかもしれないとも考えて、この座談会の書き起こしと構成を担当してくださったライターさんに確認を取ってみました。担当ライターさんは、書き起こし原稿等座談会の記録を詳細に調べてくださったのですが、私が山本先生と呼んだ形跡は見当たらない、とのことです。

と報告はこれぐらいにして、さとなおさんご紹介の「こうもと」。
隠れ家というのはこういう店をのことだ、との典型的な(隠れ家が典型的であっては意味がないかもしれませんが 笑)店ですね。きわめて都心の一等地ながら静かで落ち着いた雰囲気がすばらしい。上からオイルをかける葱そばをよく覚えています。

「隠れ家」であることもとても重要なんですが、深夜に「蕎麦」がすすれることも貴重かと。ラーメンを食べられる店はいくらでもあるんですが、蕎麦やうどんは意外と少ない。

ラーメン好きの方には申し訳ないけど、夜中にラーメンを食べるにはぼくたちの年齢ではすでに罪悪感バリバリ。逆にそれがストレスにもなってしまう。でも蕎麦やうどんだと、罪の意識が薄いというか許していただける感じがするんですよね。特に薄色の関西風だと余計に正しいことをしているような錯覚。

ただ東京は夜中に営業している、うどん・そば店が少ない(大阪にはけっこうあるんですが)。六本木界隈だと「つるとんたん」。銀座だと有楽町というか数寄屋橋タクシー乗り場の前にある屋台の「大阪屋」。そして昨年末恵比寿にも深夜までやっているうどん店を見つけましだ。「山長」です。

もともと黒うどんを特徴とした「山長」なるうどん店があるのですが、そことは関係はないみたい。「大阪の黒門市場で江戸時代から続く鰹節問屋の東京進出」との歌い文句で営業しています。

場所は恵比寿の駅から至近(先日紹介した「ほりこし亭」からも近く)のわりに、上手に打ち出すとかなり隠れ家っぽい場所にあるんですね。ただ、この店は鰹節問屋が直接出店したのではなく、間に運営会社が入っておりそこが大々的にパブリシティをしたようで、せっかく奥まった静かな場所なのに、残念ながらすっかり普通のうどん屋となってます(笑。

うどんは、そうだなあ・・・。まず麺(うどん)がすごく多い。おなかがすいているときはうれしいけど、夜中などはToo Much(贅沢ですね 笑)。ダシは薄味が基本。ただ、大阪風とも京都風とも讃岐風とも違う不思議なテイスト。鰹節問屋さんがかかわっておられる割に昆布の方が前に出ているようにぼくは感じました。

人手不足なのか、サービスはギャル系の女の子ばかりで老舗鰹節店のうどん屋には似つかわない(でもとても一生懸命なので好感は持てます)。とまあ、意外とちぐはぐな店なんだけど、やはり夜中に営業しているというありがたさで、すでに何度か足を運んでいます。アツモノよりは、冷やし系のほうがベターかな。
posted by 伊藤章良 at 22:28| 蕎麦・うどん | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年03月02日

さとなお:こうもと(南麻布)

ふふ。伊藤さん、書いちゃっていいのかな。
いや、ボク、その店行ったことないんですけどね。でもネット上に紹介するとき、そう思うことってよくありますよね。
そのうち必ず誰かに書かれちゃうんですが、なんとなく書くのを先延ばしにしておく店。ボクにもいくつかあります。

今日はそのうちのひとつ「こうもと」(南麻布)を。

ここは伊藤さんとも行きましたね。2006年の夏でした。
当時は本当に「とっておきの隠れ家」でした。メディア露出はしてないしネットにもほとんど書かれていない。で、教えてくれた方にも悪いし当分書かないでおこうと思ってましたが、久しぶりに検索してみるともうネット上にわりといっぱい書かれてますね。1年半経ったし、そろそろ書いてもいいかな。

基本的に蕎麦屋なんですが、特筆すべきはその隠れ家感とオシャレ感。
店への路地とその探検感からして、初めてのヒトはたいてい「おぉ!」と喜んでくれます。
そして玄関からのアプローチ、入ってからの内装のお洒落さ・清潔さ、ワインセラーの美しさなど、喜ばないヒトはまずいません。サービスもちゃんとしているし、なんというか蕎麦屋っぽくないですね。何回かいろいろな用途で使わせていただきました。教えてくれたKさんに感謝。

蕎麦屋なんで、基本は蕎麦。
なので、ボクは深夜にワインかシャンパン1杯と蕎麦、みたいな使い方をさせてもらっています(深夜までやっている)。
蕎麦メニューはいろいろありますが、葱そば、胡麻ダレそば、納豆そばが秀逸。

一品もいろいろあります。
揚げ物はボク的にはもうちょっとだけど、馬刺しとかサラダ系なんかはなかなかおいしい。ただ、いっつも深夜に軽く一品って感じでしか利用したことないんでわからないけど、メニューの値段を見ると、夜ご飯としてしっかりいろいろ食べるとかなり高くつきそうではあります。ご注意を。

ワインとシャンパンの品揃えはなかなか。2階にいい個室があるので、そこでのこぢんまりしたパーティも楽しそうです。芸能人が多いのもこの店の特徴だったけど、最近はどうなのかな。ある有名会社の経営らしいですが、その辺ボクは興味ないので触れません。

この店の味はその「隠れ家感」が一番のスパイスですね。
その魔法が切れてしまうと実はわりと普通っぽくなっちゃうんだけど、静かでお洒落な空間でおいしいワインと蕎麦、という〆は二軒目三軒目として得難い魅力ですね。小腹がすいた深夜とかに最高。今後も何かと利用させてもらうと思います。

ちなみに場所は、んー、初めてだとなかなか辿り着けないと思う。西麻布と広尾の間。住所表示は南麻布。路地の奥。
posted by さとなお at 17:09| 蕎麦・うどん | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする