2007年12月30日

さとなお:ル・ジュー・ドゥ・ラシエット(恵比寿)

>では、恵比寿のフランス料理つながりで「ル・ジュー・ドゥ・ラシエット」です。
>さとなおさんも最近行かれていたみたいなんですが、先に書いてしまいます。

行きましたね。11月だったか。
ボク、岡部さんの店、決して嫌いではないのですが、どうも相性がよくないみたいで、いつも少し不満が残るんですよね。岡部さん(もしくはその影響を受けた人たち)のサービスは好きなんですが、いつも「料理がサービスに負ける」というか、印象が弱いんです(これは伊藤さんもそう書いてますね)。

で、期待して訪れた「ル・ジュー・ドゥ・ラシエット」も、その印象はあまり変わりませんでした。
いや、他の系列店より料理の印象は強かったです。いただいた中では「キジと栗のスープ」「富士の黒豚のロティ」が抜群でした。印象に残るお皿はちゃんとありました。でも、全体で振り返るとどうしても弱々しく思えてしまう。きれいだし驚きもあるんだけど、なんというか茫洋とした印象しか残らない感じです。なんでだろう。なんか「いい人」なんです。店全体が。その分少し印象が薄い。

ひとつには「コース9皿」(8000円のディナーコース)という皿数の多さもあるかもしれません。1200円のディナーコースは全12皿だし。
こうなると必然的に一皿の量は少なくなるし、9皿のどこに最大の盛り上がりを持ってくるか意識しないと、どうしても全体の印象が薄く弱くなります。そういう意味での「盛り上がり」があまりなく、全体的に高水準で平板に安定してしまっているのが原因かもしれません。
ボクの個人的な望みかもしれませんが、フレンチは「デザートで最大の盛り上がりを迎えて欲しい」んです。「前菜<メイン<デザート」と盛り上がっていって欲しい。でも、それを9皿とか12皿で演出するのはとても難しいことなのでしょうし、ボクの望みがイマの日本と少しズレているのかも。

イマドキのフレンチは、イタリアンの影響なのか、前菜で最大の盛り上がりを迎える店も多いですよね。
というか、前菜が一番おいしい店もたくさんある。ま、逆にいうとメインが弱い店が増えているんだけど、そうすると、前菜のインパクトを越えずに平板に料理が進んで行ってしまう、ということになり、デザートまでゴゴゴゴと盛り上がっていく2時間を未だに求めてしまうボクみたいな「古いタイプの客」は不満に思うことになります。
イタリアンについては、「前菜>メイン」な店が多いのももう慣れましたが、フレンチはやはりメインでドッカーンと花火を上げてほしいとボクは思います。そしてデザート。メインよりさらに盛り上がって欲しい。切に。

まぁ全体に多皿少量平板系のコースの店が多くなってきているし、この店のターゲットはやはり若い女性客でしょうからたくさんお皿があった方が喜ばれると思うし、「古いタイプの客」はどっか違う店でクラシックな料理を食べていろ、ということかもしれません。なので「ル・ジュー・ドゥ・ラシエット」を否定するものでは決してありません。店は「その店がターゲットとする客」のためにあり、その客たちに受けていればいいわけで、要するにボクがその店のターゲットとはズレている、ということだと思っています。

フレンチやイタリアンの多皿少量化については、懐石料理の影響を受けている、という説も多いですが、もともと懐石料理とフレンチやイタリアンのコース料理では用途が違う気はします。
懐石料理は、最後にご飯・果物と来て、ズズズとお茶を飲んで落ち着いちゃう料理。それに対してフレンチやイタリアンのコース料理は、デザートまでゴゴゴゴと盛り上がって、食後酒まで飲んで、恋人同士がベッドまで一直線!っていう料理。和懐石よりずいぶん色っぽい料理だと思うのです。そういう意味では、懐石料理の影響を受けるにしても、その、元々持っていた色っぽさは消して欲しくないなと個人的には思います。

ま、そんなこんなで、多皿少量平板系のコースの店に飽いていて、ちょっと前にも言いましたが、最近クラシカルなフレンチが食べたくて仕方ないんです。ドッカーンとしたメインが食べたい! メインよりさらに盛り上がるデザートを楽しみたい!

伊藤さんも基本的にそういう嗜好みたいなのに、でもこの店は合ったんですよね? んー、そうか、再訪してみようかな……。


さて、今年ももうオシマイですね。長くなったので今回はこの辺にしておきます。
年末は伊藤さんとふたりでしっぽり「ふぐ福治」に行けて良かったです。伊藤さんも2007年はいろんなことがあったみたいなので(笑)、ちゃんと話して締めたかったのでした。まぁ来年もボチボチやりましょう。

更新が週一程度に滞ってしまっているのに、いつも読みに来てくださっている読者のみなさんも、本当にありがとうございました。
来年はもう少し書くようにします。懲りずによろしくお願いいたします。
posted by さとなお at 16:59| 雑談

2007年12月26日

いとう:ル・ジュー・ドゥ・ラシエット(恵比寿)

「エスプリ・ミタニ」、確かに謙虚な佇まいですね。
あそこにもメニューができたんですか。それは知らなかったです。

>若いメートル&ソムリエの浅本氏は、その「独特のあっさりした
>馴れ馴れしさ」さえ慣れちゃえば、とてもフレンドリーでよいで
>すね。

ぼくも彼の接客はたいへん好きです。結構突っ込んできてくれるところが快感で、逆にあまり馴れ馴れしいとは思わないなあ。さとなおさんも書いていましたが、シェフとの相性が本当にバツグンですよね。いそうでいらっしゃらないタイプかもしれません。

では、恵比寿のフランス料理つながりで「ル・ジュー・ドゥ・ラシエット」です。さとなおさんも最近行かれていたみたいなんですが、先に書いてしまいます。申し訳ありません。

ファンのお客様から開業資金を出資していただき店舗展開をするという画期的なシステムで、すでに5店舗となったオーグードゥジュールグループ。その成功は、まさにサービスの岡部さんの人柄とは思うんですが、彼のキャラクターがたちすぎて、ぼく個人としては、それぞれの店の料理の印象が少し薄い部分もありました。

そんな中で、彼らの旗艦店とも言うべき「ル・ジュー・ドゥ・ラシェット」は、もちろんサービスの心地よさは健在ですが、モダンでありながら決してクラシックな要素を忘れていない料理のすばらしさは特筆モノです。

ぼくは普段はほとんどアラカルトしかチョイスしませんが、サービスの方のオススメに従って(かなり信用して)久しぶりにコース料理を。軽くスタートして時代の新旧を行き来しながらも、メインにはしっかりとフランス料理のエスプリを表現。パリの「タイユヴァン」で肉パートのシェフをやっておられた底力を発揮するニクイ構成です。いっぽうデザートに進むと、コーヒーを豆から選んだりと気の抜けない展開で、食事の愉しみを最後まで堪能させてくれます。

さとなおさんは「オコション・ローズ」がなくなって寂しいと書かれていたような記憶もありますが(確かに残念なんですが、ぼくとしては、その後にできた同じシェフの店を訪問した際、完全にいい思い出が吹き飛んでしまいました 笑)、このような素敵な店に生まれ変わらせてくれた岡部さんの手腕に拍手といったところでしょうか。加えて、これだけの店舗展開をしつつも、優秀なシェフやソムリエを引っ張ってくるネットワークには改めて感心しますね。
posted by 伊藤章良 at 17:22| フレンチ

2007年12月22日

さとなお:レスプリ・ミタニ(恵比寿)

「ココ・ゴローゾ」、ボクもずいぶん前から狙っていて、まだ行けてない店のひとつです。
そうか、シェフはいま京橋の方にいるんですね。んー、行ってみたい。

ええと、じゃぁボクは「少々奥まった謙虚なたたずまい」つながりで「レスプリ・ミタニ」を。
ここ、もう伊藤さんが書いているかと思ったけど、まだみたいですね。

言わずとしれた三谷シェフの店。
三谷シェフというと「オー・バカナルの」という代名詞がつきますが、その後「アディング・ブルー」を経て、ここをオープンしたのが2005年の秋だったかな。まぁフレンチ好きであれば「三谷シェフが独立して自由に腕をふるうならすぐにでも食べに行かないと!」と思う人も多いことでしょう。ボクは一歩出遅れて、2006年の頭くらいに食べに行きました。がっつり豪快&隅々まで繊細な料理は満足度が高いし、ワインとの相性もよく考えられていて楽しいですよね。

その後2回、計3回行っています。最近では先月行きました。
当初メニューがなく、若いメートル&ソムリエの浅本氏と話し合いながら決めていったのだけど(そしてそれはとても楽しかったのだけど)、いまはプリフィクス的なメニューがあり(コース7000円との説明)、あまりアラカルトやわがままリクエストには対応してくれません。でも夜遅めに行ったときは対応してくれたので、要するに三谷シェフの忙しさに寄るということみたいですね。手が空いてればどんな料理でも作るけど、19時とかの来店だと修羅場になってるからプリフィクスしか対応できない、みたいな感じ。そういう意味では夜遅めのすいている時間に行った方が楽しい店かも。

なんとなくこの店は「鴨のコンフィ」ってイメージがあって、先月も頭の中がほとんど鴨のコンフィだったのですが、プリフィクスメニューに載っておらず、アラカルトにも対応できないとのことでガッカリしたのを覚えています。でもまぁ他の料理が美味しかったのでオッケーですが。

スープ・ド・ポワソンも相変わらず素晴らしい切れ味。スープ・ド・ポワソンを食べたいときに白金の店とか五反田の店とかいくつか候補が思い浮かびますが、この店も絶対入れなくては。あとはジビエ系もなかなか。いつも多少期待し過ぎちゃう部分があるんだけど…。

若いメートル&ソムリエの浅本氏は、その「独特のあっさりした馴れ馴れしさ」さえ慣れちゃえば、とてもフレンドリーでよいですね。でも彼のサービスは好き嫌いがあるかもしれません。ただ、三谷シェフの料理を(当たり前だけど)知り尽くしているので、ワインと合わせるときに完璧なサジェスチョンをしてくれます。当然といえば当然ながら、それはうれしいところ。

あと、この店は老年男性客が似合いますね。そういう点では都内屈指かもしれません。先月も中年以上の男性グループがわいわい楽しんでいました。そういうのを見るとニコニコしてしまいます。

まぁでも、こちらの期待することに比べて少々値段が高めなのがこの店の弱点といえば弱点ですね。ワイン飲んでわいわい食べて1万円ちょいで済んでくれれば、と思います。

そうそう、「少々奥まった謙虚なたたずまい」について触れませんでした。
目黒と恵比寿の中間くらい。道から半地下に下がったアプローチはちょっとわかりにくく、全体に奥まっていて謙虚(笑)。そういうことで。
posted by さとなお at 18:57| フレンチ

2007年12月20日

いとう:リストランテ フィオレンツァ(京橋)

>おおっと、ごめんなさい。金沢とか行っていて、一週間以上あい
>ちゃいました。もっとお互い3日おきくらいには更新したいです
>ね。すいません。

はい! ぼくもそのつもりでガンバリます。

>ちなみに、ボクも最近、クラシカルなフレンチが食べたくて仕方
>ありません。繊細かつ懐石的なモダン・フレンチに飽きているの
>かなぁ。

その通りですね。
ぼくも、先日「レストランひらまつ」に行ってきました。
「ひらまつ」は「シェ・イノ」ほどクラシカルではないけど、良質の塩がしっかり効いたこれぞフランス料理。特に小鳩のサルミソースは、質・量とも最高でした。


>ということで、「シェ・イノ」の京橋つながりで「東京バルバリを。

以前宝町にクライアントがあったので、ランチタイムに入ったことがあります。夜のメニューを見せてもらって面白そうな店だなあ・・・と、チェックしていたんだけど忘れていました。ぜひ近々でも行ってみたいです。

では、ぼくも続いて京橋つながり。イタリアンの「リストランテ フィオレンツァ」です。ここは「東京バルバリ」とは反対側の東京駅寄り。意外と中は広いんですが、入口が少々分かりにくい。しかも、この界隈にはイタリア国旗の出ている店が何軒かあり、混同してしまいそう。

でも、少々奥まった謙虚なたたずまいが、この店の個性を象徴しているなあと、後で分かってきます。ここは本郷にあるイタリア料理店「ココ・ゴローゾ」の姉妹店(こちらが後にできましたが、現在シェフはこちら在籍してるので姉貴分かな)。「ココ・ゴローソ」はとても個性的な店として、ぼくが情報サイトに記事を書いていたころ、読者の方からよく紹介を受けました。行こう行こうと思いつつ、本郷という土地柄か(別にそんなに遠いわけではないのに)足が向かず、とても残念に思っていたところ、シェフが新たに魂をこめた店を京橋にオープンしたとうかがい、教えてくださった方と早速訪問。

「フィオレンツァ」の名前のごとく、フィレンツェを中心としたトスカーナ料理で、アラカルトのセコンドピアットはすべて肉。イタリアンは総じて海のイメージが強いんですが、「フィオレンツァ」はまさに山の料理。メニューはかなり男っぽく(といってもお客様は女性ばかりでしたが・・・)、実際いただいても、どっしりとしつつ暖かみがあり、時折繊細さも見え隠れして、こんな男になりたいなあと思ったぐらい(笑)。

そんな男の料理に呼応するごとく、ソムリエ氏が本当にすばらしかった。決して高額のワインを勧めず、説明は具体的で的確。イタリアのお酒に対する愛情が強烈に満ち溢れて、それを受け止めるぼくたちも自然と気持ちがほころんできます。

で、料理が終わっても、彼のススメるままにワインや食後酒を飲み続け、結局ラストの客。すごい飲んでしまい、お店の思うツボでありました。
posted by 伊藤章良 at 17:59| イタリアン

2007年12月16日

さとなお:東京バルバリ(京橋)

おおっと、ごめんなさい。金沢とか行っていて、一週間以上あいちゃいました。もっとお互い3日おきくらいには更新したいですね。すいません。

じゃ、行ってきたばかりの金沢の店を、と思ったけど、「また地方かよ」と読者の方々に言われそうなので、金沢ネタは少し取っておきます。10月12月の2回の金沢行きで25店ほど開拓したので、ネタはたくさんあるんですが…。

ということで、「シェ・イノ」の京橋つながりで「東京バルバリ」を。
(ちなみに、ボクも最近、クラシカルなフレンチが食べたくて仕方ありません。繊細かつ懐石的なモダン・フレンチに飽きているのかなぁ。「シェ・イノ」は以前の場所のときは悪い印象が勝っていたのだけど、現在の場所に移ってから行ったときはとても良かったです。また行きたい)

この店、もともとは「日本橋ぼんぼり」の京橋店だったそうですね。本店はまだ日本橋蛎殻町にありますが、ここは「東京バルバリ」と改名して一線を画したみたいです。改名前を知らないのですが、鴨のバルバリ種から店名をとっているらしいので、炭火地鶏焼きの「ぼんぼり」よりも洋風に方向転換したのかもしれません。

1階はカウンター、2階はテーブル席のようで、1階のカウンターに座りました。
適度に暗い店内はなかなかオシャレだし、ドア近くの席には膝掛け毛布なども用意されていて、気遣いも行き届いています。かといってオシャレすぎず、いい意味での「男っぽいガサツさ」も残してあって、ボクには魅力的でした。

ここはメニューがすばらしいですね。
「これはどういう料理かな?」とか「これ、食べてみたいね」とかいうメニューがずらりと並んでいます。しかも通常メニュー以外に手書きのおすすめメニューがあり、もう迷いまくり。でも一皿のポーションが大きいので、そんなにたくさんオーダーできないのが残念。あれもこれも食べてみたいから、近くにあったら通うんだけどなぁ、と嘆息する感じの店です。

よくよく見ていくと、イタリアン系ですね。イタリアン系創作居酒屋洋食?(わけわからんか)。つか、フレンチのテイストも入っているなぁ。まぁちょっと前なら無国籍料理と分類されちゃうタイプの店かもしれません。

そして肉が多い。鴨やあぐーや短角牛などが特に惹かれます。火加減が上手なので香りも良く、満足度高し。魚系もぶ厚めに切ってあり、これは4名くらいで来ていろいろ頼むのが吉、と思いました。

そして〆のご飯類と麺類も、どれもこれも食指が動くメニュー。あぁこの店は危ない。際限なく食べちゃいそうだ(笑) 

がっつり系で、イタリアンやフレンチのテイストがあり、肉もおいしく食べられる居酒屋、という、ありそうでなかった店ですね。よく「今日はイタリアンにしようか、いや居酒屋でもいいな、居酒屋でもいいけどワインが飲みたいな」みたいな迷い方をしますが(日本人特有のボーダレス)、いろいろ兼ね備えているので、迷った日はオススメかも。酒類もワインから焼酎までよく揃っているうえに、ちゃんと安めでおいしいのも用意されています。

個人的には創作料理店は好きではないのだけど、この店は楽しさが勝っているので気に入りました。客を楽しませよう、という意志を強く感じる店でした。
posted by さとなお at 11:20| 居酒屋

2007年12月06日

いとう:シェ・イノ(京橋)

>ということで、今日は名古屋の「鳥久」(とりきゅう)を。
>味噌たきの店ですね。

なるほど。名古屋で鶏の味噌たきとは、すばらしい。
ぼくは白味噌文化の関西人ながら、けっこう八丁味噌が好き(しょっちゅう「あまの」にも行っていたので)でして、ここはすごく興味あります。先々週名古屋に4日ほど滞在していたので、その時に知っていたらなあ・・・(残念)。

と言うことで、場所はあまり気にせず。と行きたいんですが、今回は一度東京の王道を。「シェ・イノ」です。久しぶりに行きました。

移転していたんですね。なんとなく聞いていた記憶はあったんですが、全く迷わず以前の場所に行って路頭に迷う始末(ただ、前の場所も未だ「Chez Inno」とのサインが残っています)。それにしても、京橋のオフィス街でしかも大手企業のビルの1階。そこで、すでに50年ぐらい前から営業しているようにも感じられる燻し銀のダイニング。高い天井。劇場風の装飾。そのギャップのドラマチックさにくらくら・ワクワクしながら席に着きます。

「シェ・イノ」では、スペシャリテを全て楽しめるお得なコースなどもあるんですが、予約を入れた数日前からその日は「トゥルヌード・ロッシーニ(牛ヒレ肉のロッシーニ風)」を食べようと心に決めていました。一皿一万円以上もするエスコフィエの100年以上前のレシピで、トリュフ・フォアグラに牛ヒレと高級食材のオンパレード。日本のフランス料理店では、まず牛肉の料理を食べることはないぼくですが、割り勘仲間に詫びを入れつつ、前菜は軽いものにおさえつつ待ちました。

否定をするつもりは全くないんだけど、皿の上に点々としかソースが載っていないフランス料理が話題をさらっている今、やっぱりフレンチはこうじゃなくっちゃ、みたいなドカンとした料理が食べたかったのです。で、正に期待通り。皿一面濃厚なソースの上にフォアグラの載った牛フィレ肉が浮かんでいる・・・。

しばらくは言葉を発することもなく、ひたすらソースの中を泳いだ感じ。

でも、こんなクラシック極まりない空間なのにスタッフは若々しくて皆さんフレンドリー。話題は料理やワインににとどまらず多方面にも展開し、テーブルに笑いが絶えません。

ミシュランについても話題となったんですが(「シェ・イノ」は一つ星)、やっぱり皿の盛付けの華やかさに欠けるところがあるんですかねえ・・・と真摯に反省をされる姿が逆に痛々しく、新しもの好きの評価本がこういった伝統的フランス料理店に与える功罪を感じました。
posted by 伊藤章良 at 23:54| フレンチ